石油資源開発、秋田・女川層タイトオイル実証試験における原油混入確認を発表

2012年10月9日 13:41

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 石油資源開発は、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の支援を受け、秋田県内の同社油ガス田におけるタイトオイル(シェールオイル)に係るエンジニアリングスタディを今年3月より実施しているが、その一環として今回実施した酸処理テストにおいて、地表に回収した流体中に少量の原油の混入を確認したと、4日発表した。

 今回実施した「酸処理テスト」は、酸を油層と接触させたり油層中に注入することにより、油層本来またはそれ以上の生産性を得るために行うもの。既存坑井を通じ希釈塩酸等を含む酸性流体をポンプで注入した後、再び地上に回収する。石油資源開発によると、10月1日に女川シェール層(深度1800m)に対して酸処理テスト(酸処理流体の注入)を開始し、10月3日、地表に回収した流体中に少量の原油の混入を確認したという。

 注入した流体総量は141.6kl、回収した流体量は52.1kl(10月4日午前7時時点)、回収した流体に含まれた原油量は6.9kl(同上)。なお、10月4日時点においては注入流体の回収作業継続中であり、これまでのところ顕著な生産性の向上が確認されたという事実はないという。

 石油資源開発は今後、今回のテスト終了ののち、その結果を踏まえた採取可能量や生産性改善の成果等の評価を行ったうえで、次年度以降の実証試験(水平井の新規掘削及び坑井刺激作業)の実施の可能性を追求する予定。

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