【相場熟者が答える投資相談】日本電信電話は押し目で買い増しも可、野村、大和が判断引き上げ

2012年10月3日 10:50

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  【問い】 日本電信電話 <9432> を4000円で200株持っています。少し戻っているようですが、買い増したほうが良いかアドバイスをお願いします。

  【答え】 10月2日(月)は70円高の3855円と買われています。

  この日は、ソフトバンク <9984> によるイー・アクセス <9427> の完全子会社化の発表が、通信セクターの銘柄を刺激した感があります。9月19日に4500万株(発行済み株式総数の3.4%相当)・1500億円を上限に、本年9月20日から来年3月29日まで自社株買いを実施すると発表したことを好感し、需給改善を期待した買いが入り9月20日高値3890円と急伸。9月中間期越えによる売りに10月1日安値3675円と下げて切り返す動きとなっています。

  自社株買い実施の発表を受け、野村証券は株主還元の拡大を背景に、投資判断を「ニュートラル」継続で、目標株価を3750円から4050円に引き上げているほか、大和証券では、通信セクターの投資判断を「中立」から「強気」に格上げしています。

  足元の業績、固定電話の解約があるものの、スマートフォンの普及でLTEの契約が増え、今3月期売上高は10兆7500億円(前期比2.3%増)、営業利益は1兆2800億円(同4.7%増)と増収増益を確保する見通しです。今期予想PER8倍台と割高感はなく、中間配当を落としたばかりとは言え、続く来期も増配含みで、配当利回り4%と利回り妙味が増します。

  株価は、3700円を軸として上下400円幅のもみ合いが1年半に渡り続いていますが、政府は保有株の売却を今後も円滑に進めたいという思惑があり、証券会社による投資判断の格上げや目標株価の引き上げといった動きが、JT <2914> 同様頻繁に出てくる可能性があります。目先は震災前の11年3月高値4170円前後、来年4月以降も自社株買い実施が続くようだと、さらに上値を伸ばす可能性もあります。持続方針で、押し目場面では買い増しを考えても良いでしょう(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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