【アナリストの眼】業績・株価とも最悪期脱した日本電気硝子、好利回りも注目に

2012年9月26日 10:02

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【今、この銘柄】

  日本電気硝子 <2514> に注目したい。世界的な薄型テレビ市場の不調が続いたが、収益面では最悪期を脱して改善傾向を強めている。株価も長期下降トレンドに対して底打ち反転の構えを見せている。

  24日に発表した今期(13年3月期)第2四半期累計(4~9月期)業績見込みは、売上高が前年同期比17%減の1530億円、営業利益が同63%減の175億円、経常利益が同67%減の150億円、純利益が同80%減の50億円と、大幅減収減益の模様である。

  ただし、前回(7月25日)公表のレンジ予想に対してはほぼ上限値となる模様であり、四半期別に見ると第2四半期(7~9月期)は、第1四半期(4~6月期)に比べて売上高が4%増、営業利益が25%増、経常利益が10%増、純利益が7倍の増収増益となる模様だ。

  四半期別の推移を見ると、前期(12年3月期)第3四半期(10~12月期)は売上高804億円、営業利益115億円、第4四半期(1~3月期)は売上高733億円、営業利益25億円、今期第1四半期は売上高749億円、営業利益77億円、そして第2四半期は売上高780億円、営業利益97億円となる。季節要因などを考慮しても、前期第4四半期をボトムとして収益の改善傾向を強めている。主力の液晶ディスプレイ用ガラス基板は韓国や台湾の液晶パネルメーカー向けが主力である。価格下落は続いているが、中国の家電購入補助金なども背景として数量ベースでは回復基調の模様だ。

  株価の動きを見ると、9月3日と5日に直近安値の365円を付けたが、7月26日の年初来安値361円を割り込まず、急反発して400円台を回復している。9月14日には466円まで戻す場面があった。25日の終値443円を指標面で見ると、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は3.6%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS945円47銭で算出)は0.4倍台となる。

  日足チャートで見ると25日移動平均線を回復して出直り歩調となった。また週足チャートで見ても、抵抗線となっていた13週移動平均線を突破して底打ち反転の構えを見せている。長期の下降トレンドだったが、指標面には割安感があり、26週移動平均線を突破すれば出直り本格化が期待されるだろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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