【アナリストの眼】巴工業、3Q減収減益も北米のシェールガス掘削用好調で通期増益

2012年9月7日 09:42

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

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  化学機械メーカーの巴工業 <6309> は9月5日、今期(12年10月期)第3四半期累計(11年11月~12年7月期=3Q)の連結業績を発表した。

  売上高は前年同期比5.2%減、営業利益は同24.6%減、経常利益は同23.4%減、純利益は同16.1%減の減収減益だった。セグメント別に見ると、機械製造販売事業は同16.0%減収、同38.8%営業減益だった。北米の油井掘削向け遠心分離機械などが好調だったが、国内の大規模下水処理施設再構築向け案件が一巡して反動減となった。中国向けは塩ビプラント用遠心機械と太陽電池製造用砥粒回収装置が低調だった。化学工業製品販売事業は同0.3%減収、同9.3%営業減益だった。国内で電子材料関連が増加に転じたが、一方で樹脂原料や建材・ガラス向け添加剤などが落ち込んだ。中国のコンパウンド事業の損益も悪化した。

  通期については前回(5月29日に修正発表)の会社予想を据え置き。売上高が前期比1.2%増の429億円、営業利益が同3.3%増の25億円、経常利益が同0.2%減の25.9億円、純利益が同44.1%減の16.3億円としている。5月29日の減額修正の主因となった中国のコンパウンド事業の低迷は続くが、北米のシェールガス掘削向けが繁忙状態の模様で、売上高と営業利益は微増の見込みとしている。純利益については固定資産権利変換益の一巡が影響する。配当も年間40円(期末一括40円)の予想を据え置いた。通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高が71.5%、営業利益が64.6%、経常利益が67.1%、純利益が68.3%とやや低水準だが、通期下振れ濃厚というほどの水準でもないだろう。

  株価の動きを見ると、9日は1329円まで急落する場面があり、終値も前日比103円(7.17%)安の1333円となり、1月12日の年初来安値1328円に接近した。6日の終値1333円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS163円35銭で算出)は8~9倍近辺、今期予想配当利回りは3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS2113円56銭で算出)は0.6倍台となる。

  第3四半期累計の減益に対する失望感で急落した形だが、通期下振れ濃厚というほどの水準でもないだけに過剰反応の印象が強い。指標面には割安感が台頭しており、一旦はリバウンドの可能性があるだろう。北米で開発・生産の動きが活発化しているシェールガス関連のテーマ性も支援材料だろう。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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