【外国為替市場を検証:ドル・円相場】リスク回避の米債買いで日米金利差が縮小しドル売り・円買いが優勢

2012年6月2日 18:37

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【外国為替市場フラッシュ:5月28日~6月1日のドル・円相場】

■週末1日は米5月雇用統計の悪化を受けて1ドル=77円60銭台に円が上昇

  5月28日~6月1日のドル・円相場については、概ね1ドル=77円60銭台~79円60銭台のレンジで推移した。ドル売り・円買いが優勢の展開だった。週末1日の海外市場で終盤は1ドル=78円00銭近辺だった。

  週前半は概ね1ドル=79円台で推移した。米5月雇用統計を控えて小動きだった。しかし週後半はリスク回避の米債買いで日米金利差が縮小し、ドル売り・円買いが優勢になった。さらに1日発表の米5月雇用統計の悪化を受けてドル売り・円買いの動きが加速し、1ドル=77円60銭台に円が上昇する場面があった。終盤はドル買い・円売り市場介入への警戒感もあり1ドル=78円00銭近辺となった。

  ドル・円相場の1週間の動きを振り返ってみよう。前週末5月25日の海外市場では概ね1ドル=79円40銭台~70銭台で推移した。米国市場の3連休を控えて小動きだった。米5月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値が上方修正されたが反応は限定的だった。終盤は1ドル=79円60銭~70銭近辺だった。

  この流れを受けて週初5月28日の東京市場では概ね1ドル=79円30銭台~60銭台で推移した。米国市場が休場ということもあり様子見ムードも強めたが、ドル売り・円買いがやや優勢だった。終盤は1ドル=79円40銭近辺だった。28日の海外市場では概ね1ドル=79円30銭台~50銭台で推移した。米国市場が休場のため小動きだった。終盤は1ドル=79円40銭~50銭近辺だった。

  29日の東京市場では概ね1ドル=79円40銭台~60銭台で推移した。手掛かり材料難となり小動きだった。安住財務相が人民元と円を直接交換する取引を6月1日に開始すると表明したが反応薄だった。終盤は1ドル=79円40銭台だった。29日の海外市場では概ね1ドル=79円30銭台~60銭台で推移した。米5月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)の悪化を受けてドル売り優勢の場面もあったが、ユーロ売りの流れの中でドル・円相場は概ね小動きだった。終盤は1ドル=79円40銭~50銭近辺だった。

  30日の東京市場では概ね1ドル=79円30銭台~50銭台で推移した。終盤はスペイン国債利回り上昇でユーロ売りとなった流れで、ドル売り・円買いがやや優勢になった。終盤は1ドル=79円30銭台だった。30日の海外市場では1ドル=78円80銭台に円が上昇した。イタリア国債落札利回り上昇などでユーロ売りが加速し、リスク回避の米債買いで日米金利差が縮小してドル売り・円買いが優勢だった。終盤は1ドル=79円00銭~10銭近辺だった。

  31日の東京市場では概ね1ドル=78円70銭台~79円10銭台で推移した。ユーロ売りが一服した流れで小動きだったが、ドル売り・円買いがやや優勢だった。終盤は1ドル=78円80銭近辺だった。31日の海外市場では1ドル=78円20銭台に円が上昇した。ギリシャ問題やスペイン問題に加えて、米主要経済指標が市場予想よりも弱い内容だったことでドル売り・円買いが優勢になった。終盤は1ドル=78円30銭近辺だった。

  1日の東京市場では概ね1ドル=78円30銭台~60銭台で推移した。安住財務相の発言を受けてドル売り・円買いの動きがやや一服した。終盤は1ドル=78円50銭近辺だった。1日の海外市場では1ドル=77円60銭台に円が上昇する場面があった。米5月雇用統計で非農業部門雇用者の増加数が市場予想を大幅に下回ったことで、ドル売り・円買いが加速した。ただし直後に1ドル=78円70銭近辺に円が急落する場面があり、ドル買い・円売り市場介入の噂も広がった。その後は市場介入への警戒感もあり、概ね1ドル=78円台前半でモミ合う展開となった。終盤は1ドル=78円00銭近辺だった。

  ドル・円相場に関しては、ギリシャ再選挙やスペイン銀行経営不安に対する警戒感でユーロ売りの流れとなる中で、大勢としては米追加緩和期待のドル売り・円買い優勢の流れが継続している。今週末1日には、米5月雇用統計の悪化を受けてドル売り・円買いが加速する場面もあった。ただし日本政府・日銀によるドル買い・円売り市場介入が意識される水準であり、思惑が交錯する状況である。

  当面は、ギリシャ問題やスペイン問題に対する警戒感でのユーロ売り・ドル買い、米追加緩和観測でのドル売り・円買い、そしてドル買い・円売り市場介入への警戒感が交錯する状況に変化はないだろう。

  6日のECB理事会、14日~15日の日銀金融政策決定会合、17日のギリシャ再選挙、18日~19日のG20首脳会議、19日~20日の米FOMC(連邦公開市場委員会)を控えており、主要国・地域の金融政策が焦点となりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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