【外国為替市場を検証:ユーロ・円相場】ギリシャ再選挙やスペイン銀行不安などでユーロ売り継続

2012年6月2日 18:37

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【外国為替市場フラッシュ:5月28日~6月1日のユーロ・円相場】

■週末1日の海外市場で1ユーロ=95円50銭台に円が上昇

  5月28日~6月1日のユーロ・円相場は、概ね1ユーロ=95円50銭台~100円10銭台のレンジで推移した。ユーロ売りの流れが継続した。週末1日の海外市場で終盤は1ユーロ=97円00銭近辺だった。

  週前半は概ね1ユーロ=99円台でモミ合う展開だったが、週半ばからスペインの国債利回り上昇などでユーロ売り・円買いの動きが優勢になった。さらに週後半は、ギリシャ再選挙の不透明感やスペイン銀行経営不安などでユーロ売りの流れが加速した。週末1日には、米5月雇用統計悪化も受けてリスク回避の円買いの動きが加速し、1ユーロ=95円50銭台に円が上昇する場面があった。その後は円売り市場介入への警戒感もあり、終盤は1ユーロ=97円00銭近辺にユーロが買い戻された。

  ユーロ・円相場の1週間の動きを振り返ってみよう。前週末25日の海外市場では概ね1ユーロ=99円40銭台~100円30銭台で推移した。序盤は欧州株式市場が上昇してスタートしたことなどでユーロ買い戻しが優勢だったが、スペイン・カタルーニャ州の知事が今年の債務借り換えに向けた選択肢が尽きつつあると述べ、中央政府の支援が必要であることが伝わるとユーロ売りが優勢になった。終盤は1ユーロ=99円60銭~70銭近辺だった。

  この流れを受けて週初5月28日の東京市場では概ね1ユーロ=99円70銭台~100円10銭台で推移した。ギリシャの最新世論調査で緊縮財政支持派が僅差で優勢と伝えられたことで朝方はユーロ買い戻しがやや優勢だった。その後はモミ合い展開となり、終盤は1ユーロ=99円90銭台だった。28日の海外市場では概ね1ユーロ=99円50銭台~100円00銭台で推移した。スペインの10年債利回りが一時6.5%台に上昇したなどでユーロ売りがやや優勢だった。終盤は1ユーロ=99円60銭~70銭近辺だった。

  29日の東京市場では、概ね1ユーロ=99円50銭台~90銭台で推移した。小動きだったがユーロ買い戻しがやや優勢になり、終盤は1ユーロ=99円90銭近辺だった。29日の海外市場では1ユーロ=98円90銭台に円が上昇する場面があった。序盤はECB(欧州中央銀行)が銀行救済に動くとの思惑でユーロ買いが優勢になる場面もあったが、スペイン問題に対する警戒感でユーロ売りが優勢になった。終盤は1ユーロ=99円30銭~40銭近辺だった。

  30日の東京市場では1ユーロ=98円70銭台に円が上昇した。スペインの国債利回り上昇でユーロが売られ、終盤は1ユーロ=98円80銭近辺だった。30日の海外市場では1ユーロ=97円70銭台に円が上昇した。イタリア国債の落札利回り上昇、ギリシャ問題、スペイン問題などに対する警戒感でユーロ売りが加速した。終盤は1ユーロ=97円80銭近辺だった。

  31日の東京市場では序盤に1ユーロ=97円30銭台に円が上昇した。その後ユーロがやや買い戻されて、1ユーロ=97円90銭台まで円が下落する場面もあった。終盤は1ユーロ=97円70銭台だった。31日の海外市場では1ユーロ=96円40銭台に円が上昇した。スペイン国債のCDS保証コストが過去最高水準に上昇したことや、米主要経済指標が市場予想よりも弱い内容だったことでユーロ売り・円買いが優勢になった。終盤は1ユーロ=96円80銭近辺だった。

  1日の東京市場では概ね1ユーロ=96円80銭台~97円00銭台で推移した。ギリシャ世論調査で緊縮財政支持派が支持率を伸ばしているとの報道もあり、欧州の時間帯睨みでユーロ売りがやや一服した。終盤は1ユーロ=96円90銭台だった。1日の海外市場では1ユーロ=95円50銭台に円が上昇する場面があった。ギリシャ問題、スペイン問題に加えて、米5月雇用統計の悪化でリスク回避のユーロ売り・円買いが加速した。その後は市場介入への警戒感に加えて、ECBによるスペイン国債とイタリア国債購入の噂などでユーロ買い戻しが優勢になり、1ユーロ=97円台半ばに円が下落する場面もあった。終盤は1ユーロ=97円00銭近辺だった。

  ユーロ・円相場に関しては、ギリシャ再選挙に対する不透明感、スペインの銀行経営に対する不安感などで、ユーロ売りの流れが継続している。スペインの大手銀行バンキアに対する資本増強策を巡って報道が交錯する場面もあり、スペイン10年債利回りが上昇するなど警戒感を強めた。ギリシャ再選挙に関しては、連日報道される事前の世論調査を巡って不透明感を強めた。主要経済指標で景気減速に対する警戒感も強めた。

  当面はユーロ圏の要人発言に敏感な展開だろう。また6日のECB理事会、14日~15日の日銀金融政策決定会合、17日のギリシャ再選挙、18日~19日のG20首脳会議、19日~20日の米FOMC(連邦公開市場委員会)を控えており、主要国・地域の金融政策が焦点となりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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