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近畿車両、米ロサンゼルス郡から都市交通電車78編成を受注 総額約240億円
完成イメージ(画像:近畿車両)[写真拡大]
近畿車両は2日、米ロサンゼルス郡都市交通局(Metro)役員会が、新型都市交通電車(LRV)78編成(2両/1編成)を、近畿車両の米国法人であるKinkisharyo International, L.L.C. (以下、KILLC)から総額約3億ドル(約240億円)で購入する契約を承認したと発表した。現在、Metro当局は最終決定に向けての手続き中だという。
今回の案件には、オプションとして4次に亘る157編成の追加発注が計画されており、全オプションを合わせると合計車両は235編成、総額は約8億9千万ドル(約713億円)となる見込み。新型LRVベース車の納入は2014年から開始され、235編成全ての納車は2020年に完了する予定。
また、近畿車両は今回の案件を契機として、北米市場における事業展開の体制を整備するため、核となる車両組立工場を米国西部に建設することを決定した。建設場所はロサンゼルス近郊で、生産能力は10両程度/月、投資金額は約50億円(自己資金)。
近畿車両とKILLCは従来から、米国案件ではバイアメリカ条項に従い、案件毎に現地工場を借受けて車両の最終組立を行ってきた。しかし今回の案件は、米国での新規雇用創出が入札の条件とされていることもあり、この78編成は構体組立と台車枠製作は日本にて行うものの、内装・ぎ装工事の全てを現地化するなど製作範囲を本社工場から米国工場に大幅に移行させる。さらにオプション分の受注に対応するため、新たに車体及びぎ装工場を米国西部に建設することにした。
新工場建設は、近畿車両グループの総合力強化と、北米での事業規模拡大、市場におけるプレゼンス及び競争力の向上を図ることを目的としたもので、今後の米国及び近隣国の需要に対応するための生産拠点となる。
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