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サブ・シナリオの「リターン・リバーサル」で嫌われ三羽烏に逆張り妙味?=浅妻昭治
最大の相場イベントが、いよいよ来週に迫ってきた。4月24日に米国の連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、27日には日銀の金融政策決定会合が開かれる。[写真拡大]
【浅妻昭治のマーケット・トーク】
最大の相場イベントが、いよいよ来週に迫ってきた。4月24日に米国の連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、27日には日銀の金融政策決定会合が開かれる。この重要イベントで追加の金融緩和策が打ち出されるか現状維持にとどまるかで、相場の方向、様相がガラリと変わる可能性が大きい。
当然、想定されるケースに従ってあらゆる相場シナリオが組み立てられることになる。ベスト・シナリオ、ベター・シナリオ、ワースト・シナリオ、さらに第4、第5のシナリオと数限りなく策定されることになる。シナリオに沿って中心銘柄も変わってくる。景気敏感株かそれともディフェンシブ株か、さらにネット株、復興関連株、2部株が主力となるかなどなど、ターゲット株の絞り込みが行なわれる。
市場が最も期待しているベスト・シナリオは、日米両国が呼応して追加緩和策に踏み切るケースだろう。こうなればベストのパフォーマンスが期待できるのは、TOPIX Core30の輸出主力株となる。問題は、Core30が、大きく買い上げられたあとの展開である。ベスト・シナリオのサブ・シナリオを用意しておく必要がある。「リターン・リバーサル」の逆張りシナリオである。
このシナリオでは、Core30銘柄の初動相場にもカヤの外に置かれるはずのパナソニック <6752> 、ソニー <6758> にシャープ <6753> を加えた嫌われ三羽烏が中心となるはずだ。業績は過去最大の赤字と泥沼化し、起死回生の外資提携や中期経営計画も、市場の信頼性を得るまでに至っていない。
株価は、年初来安値でのもみ合いが続いて、現在のマーケットでは鼻つまみ役に貶められている。これだけ嫌われると案外、陰が極まれば陽で、株価水準だけを材料に「下げた株ほどよく戻る」展開になるかもしれず、市場追随に違和感を持つヘソ曲がり投資家向きには、サブ・シナリオも一考余地があることになる。(執筆者:浅妻昭治 株式評論家・日本インタビュ新聞 編集長)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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