日立、ロシア連邦送電公社と包括協定を締結

2012年4月19日 16:01

印刷

 日立製作所は19日、ロシア連邦送電公社(以下、FGC UES)と電力事業分野に関する包括協定を締結したと発表した。日立は、FGC UESとともに、ロシア連邦でのEMS(Energy Management System)や給電所の省エネ化、また変電所の遠隔監視・診断や大規模系統の安定性・信頼性向上など、送配電に関連する幅広い共同技術検証および実証実験を計画・実施し、将来のロシアにおける新たなエネルギー・インフラ事業に貢献していく。

 今回の包括協定は、電力事業分野における長期的な相互の科学技術協力を狙いとして締結されたもので、日立はFGC UESと協力して、送配電ネットワークに関する系統の設計・建設や運用に関わる先進的な装置・システム開発などを行っていく。

 具体的には、両社は電力業界におけるITと電力インフラを融合した革新的なシステムの開発に関して協力するほか、FGC UESの変電所にて、情報制御ネットワークに関するシステム管理や電力設備の遠隔監視システムなどの技術検証および実証実験を行う予定。またFGC UESの研究所では、系統安定化システムの検証に加え、ビルの省エネ化、EMSや再生可能エネルギー、蓄電池、電気自動車や他の機器の導入など、幅広い分野で実証実験を含めた協力を進めていく予定。

 さらに、ロシアにおいて今後導入の拡大が見込まれる新たな装置やシステム(GIS、アモルファス変圧器、STATCOM、HVDC、EMS、DMSなど)について、エンジニアリング、規制対応、技術支援・認証などについても積極的に情報交換を進め、電力事業分野における市場開拓を推進していく。

関連記事