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【相場展望】先高期待で強基調の地合い継続、短期的な過熱感の解消も支援材料
【来週(4月2日~6日)の株式市場見通し】
■米3月雇用統計や企業決算発表本格化を控えて個別物色の可能性も
来週(4月2日~6日)の日本株式市場は、先高期待で強基調の地合いに変化はないだろう。急ピッチの上昇に伴う短期的な過熱感がやや解消されたことも支援材料であり、外国為替市場で円安方向の状況になれば上値を追う可能性もあるだろう。
ただし、週末4月6日に米3月雇用統計を控えていることに加えて、4月中旬には米国で、4月下旬には日本で企業の決算発表が本格化するため、様子見ムードを強めて、個別物色の色合いを強める可能性もあるだろう。
当面の焦点は、世界景気の動向と外国為替市場の動向だろう。米国景気回復に対する期待感、世界的な金融緩和の動きに対する期待感、そして企業業績回復に対する期待感は強いが、中国とユーロ圏に関しては景気減速に対する警戒感が強いため、注意が必要だろう。
前週末3月30日の米国株式市場では、ナスダック総合株価指数は下落したが、ダウ工業株30種平均株価とS&P500株価指数が上昇したため、週初4月2日の日本株式市場は堅調なスタートとなりそうだ。30日の海外市場で終盤は、ドル・円相場、ユーロ・円相場ともに、やや円安方向に傾いたことも支援材料だろう。
その後は、米国、中国、ユーロ圏の主要経済指標や、為替動向を睨みながらの展開だろう。そして日本では12年2月期の企業決算発表が本格化し、12年2月期や12年3月期の業績見通し修正の発表も増加するため、個別物色の色合いを強める可能性もあるだろう。
ユーロ圏債務危機問題については、3月30日のユーロ圏財務相会合で金融安定網の規模拡充を決定したため、一段と市場の関心が薄れそうだ。ただしスペインの国債利回りの動向などには、引き続き波乱要因として注意が必要だろう。さらに、イランと北朝鮮の地政学リスクに対する警戒も必要だろう。
なお、世界の主要国・地域の前週の動向を整理すると下記のようになるだろう。
米国の主要経済指標は住宅関連や雇用関連が低調だった。26日には、米2月シカゴ地区連銀全米活動指数がマイナス0.09となり、1月の0.33に比べて悪化した。米2月住宅販売保留指数は前月比0.5%低下となり、1月の同2.0%上昇に比べて悪化して市場予想も下回った。27日には、米1月S&Pケース・シラー住宅価格指数が前年同月比3.8%下落となり、12月改定値の同4.1%下落(同4.0%下落から下方修正)に比べて下落率が鈍化して市場予想とほぼ同水準だった。米3月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)は70.2となり、2月改定値の71.6(70.8から上方修正)に比べて低下して市場予想も下回った。28日には、米2月耐久財受注が前月比2.2%増加となり、1月改定値の同3.6%減少(4.0%減少から上方修正)に比べて改善したが市場予想を下回った。
29日には、米第4四半期実質GDP確定値が前期比年率プラス3.0%となり、第3四半期の同プラス3.0%に比べて横ばいで市場予想と同水準だった。米新規失業保険申請件数は35.9万件となり、前週改定値の36.4万件(34.8万件から上方修正)に比べて減少したが市場予想を上回った。4週移動平均は36.5万件となり、前週時点の36.85万件に比べて低下した。30日には、米2月個人所得が前月比0.2%増となり、1月改定値の同0.2%増(同0.3%増から下方修正)に比べて横ばいだったが、市場予想を下回った。米2月個人消費支出は前月比0.8%増となり、1月改定値の同0.4%増(同0.2%増から上方修正)に比べて改善し市場予想も上回った。米3月シカゴ地区購買部協会景気指数は62.2となり、2月の64.0に比べて低下して市場予想も下回った。米3月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値は76.2となり、速報値の74.3から上方修正されて市場予想も上回った。
また26日には、バーナンキ米FRB(連邦準備制度理事会)議長の「インフレリスクが台頭するには米経済は弱すぎる」「雇用情勢の改善に向けて金融緩和を続ける必要がある」との講演内容が伝わり、追加金融緩和期待につながった。
ユーロ圏に関しては、3月26日に独メルケル首相がEFSF(欧州金融安定基金)とESM(欧州安定メカニズム)を並行して運用する案を受け入れる用意があると述べ、30日のユーロ圏財務相会合では、金融安定網(EFSFとESMの合計)融資能力を5000億ユーロから7000億ユーロ(=EFSF2000億ユーロ+ESM5000億ユーロ)に引き上げることを決定した。EFSM(欧州金融安定化メカニズム)が拠出した490億ユーロ、ギリシャに対する530億ユーロの2国間融資を加えると、ユーロ圏は8000億ユーロのファイアウォール(防火壁)を構築することになった。また30日には、スペイン政府が2012年予算の下で省庁歳出を16.9%削減することを明らかにした。主要経済指標を見ると、26日には独3月IFO企業景況感指数が109.8となり、2月改定値の109.7に比べて上昇し市場予想も上回った。29日にはユーロ圏3月景況感指数が94.4となり、2月改定値の94.5に比べて低下し市場予想も下回った。
中国に関しては、引き続き景気減速が警戒された。中国・上海株式市場が軟調だったことも警戒感につながった。そして4月1日に発表される中国3月PMIが注目される。
日本に関しては、3月29日に発表された3月上旬の貿易収支が538億円の赤字となった。30日には、2月鉱工業生産速報値が前月比1.2%低下したが3月予測は同2.6%上昇見込みとなった。2月全国消費者物価指数(CPI)は生鮮食品を除くベースで前月比0.1%上昇となった。いずれも市場の反応は限定的だった。4月2日に発表される3月日銀短観が注目されるだろう。
外国為替市場の動きを見ると、米国の追加金融緩和期待、年度末に伴う日本の輸出企業の円買い需要、中国の景気減速に対する警戒感などで、ドル・円相場、ユーロ・相場ともに円安一服となる場面があった。ただし基調として円安の地合いに変化はなく、週末30日の海外市場ではやや円安方向に傾いた。週末30日の海外市場で、終盤は1ドル=82円80銭~90銭近辺、1ユーロ=110円50銭~60銭近辺だった。
テクニカル面で見ると、日経平均株価(30時点の1万83円56銭)の移動平均線に対する乖離率は、25日移動平均線(同9917円45銭)に対しては1.67%に縮小し、短期的な過熱感が解消されている。75日移動平均線(同9136円07銭)に対しては10.37%、200日移動平均線(同9081円80銭)に対しては11.03%となった。また東証1部市場の騰落レシオ(25日移動平均)は30日時点で107.1%に低下した。
■注目スケジュール
来週の注目スケジュールとしては、国内では、4月2日の3月日銀短観、3日の2月毎月勤労統計、マネタリーベース、6日の2月景気動向指数CI速報値などがあるだろう。
海外では、4月1日の中国3月PMI、2日のユーロ圏2月失業率、ユーロ圏3月製造業PMI改定値、米2月建設支出、米3月ISM製造業景気指数、ピアナルト米クリーブランド地区連銀総裁の講演、3日の豪2月小売売上高、豪中銀理事会、ユーロ圏2月生産者物価指数、米2月製造業新規受注、米2月耐久財受注改定値、米3月自動車販売台数、米週間チェーンストア売上高、米週間レッドブック大規模小売店売上高、米FOMC(連邦公開市場委員会)議事録(3月13日分)公表、ASEAN首脳会議(4日まで)、4日の豪2月貿易収支、独2月鉱工業受注、ユーロ圏2月小売売上高、ユーロ圏3月総合・サービス部門PMI改定値、英中銀金融政策委員会(5日まで)、ECB理事会と記者会見、米3月ADP雇用報告、米3月ISM非製造業景気指数、米住宅ローン・借り換え申請指数、ウィリアムズ米サンフランシスコ地区連銀総裁の講演、ASEAN首脳会議(最終日)、5日の英2月鉱工業生産、独2月鉱工業生産、英中銀金融政策委員会(最終日)、米3月チェーンストア売上高、米3月企業人員削減数(チャレンジャー)、米新規失業保険申請件数、ブラード米セントルイス地区連銀総裁の講演、6日の仏2月貿易収支、米2月消費者信用残高、米3月雇用統計などがあるだろう。中国は4月2日~4日が休場となる。
その後の注目イベントとして、9日の日本2月経常収支、中国3月CPI、9日~10日の日銀金融政策決定会合、10日の中国3月貿易統計、11日の米3月財政収支、12日の仏2月経常収支、米2月貿易収支、13日の中国3月小売売上高、中国第1四半期GDP、16日のユーロ圏貿易収支、米3月小売売上高、18日のユーロ圏2月経常収支、19日の日本3月貿易統計、20日のG20財務相・中央銀行総裁会議などが予定されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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