【株式市況を検証】日経平均株価、TOPIXともに4週連続上昇

2012年3月3日 19:54

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

【株式市場フラッシュ:2月27日~3月2日の週の日本株式市場】

■短期的な過熱感が警戒される中でも買い意欲は旺盛、ただし週後半は上値の重さも意識される展開

  2月27日~3月2日の週の日本株式市場で、日経平均株価、TOPIXともに4週連続の上昇となった。週間ベースで、日経平均株価は129円65銭(1.35%)上昇、TOPIXは3.53ポイント(0.43%)上昇となった。

  日経平均株価の週末2日の終値は9777円03銭となり、終値ベースで昨年8月2日(9844円59銭)以来の水準となった。29日の取引時間中には9866円41銭まで上昇する場面があった。TOPIXの週末2日の終値は837.82となり、終値ベースで昨年8月2日(843.96)以来の水準となった。29日の取引時間中には847.83まで上昇する場面があった。

  急ピッチの上昇に対して短期的な過熱感が警戒される状況だが、ユーロ圏債務危機問題に対する警戒感の後退、米国景気の回復に対する期待感、世界的な金融緩和の動きに対する期待感、そして日銀の追加金融緩和と外国為替市場での円安進行なども好感して先高感が強く、買い意欲は旺盛だった。ただし、株価指数先物取引が主導する形で乱高下する場面が見られたうえに、週後半は日経平均株価9800円台でやや上値の重さを意識させる展開だった。

  ユーロ圏債務危機問題に関する今週の動きを整理すると、2月20日のユーロ圏財務相会合でギリシャに対する1300億ユーロの第2次金融支援を決定した後、25日~26日のG20財務相・中央銀行総裁会議では、IMF(国際通貨基金)への資金拠出について4月後半の次回会議での合意を目指す方針とした。27日にはドイツ連邦議会がギリシャ第2次支援策を承認した。28日には、格付け会社スタンダード・アンド・プアーズがギリシャを選択的デフォルトにすると発表した。29日には、ECB(欧州中央銀行)の3年物オペで応札額が5295億ユーロ(11年12月の1回目は4890億ユーロ)となり、ほぼ市場予想の水準だった。3月1日には、ISDA(国際スワップ・デリバティブ協会)が、ギリシャ債務交換プログラムについて「クレジット・イベントに該当しない」と発表し、現時点ではCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)支払いが発生しないことになった。ギリシャの財政再建の実行力を疑問視する見方は多いが、いずれも市場の反応は限定的で、ユーロ圏債務危機問題に対する警戒感は大幅に後退している。

  なお1日~2日のEU首脳会議では、財政規律を強化する新条約に署名したが、ESM(欧州安定メカニズム)拡充の議論は見送りとなった。安全網拡充見送りに対する警戒感がくすぶり続ける可能性があるだろう。

  米国の主要経済指標には強弱感も交錯しているが、雇用情勢や住宅市場の改善を示す指標が好感されている。前週末2月24日には、米1月新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整後、年率換算)が32.1万戸となり、12月改定値32.4万戸に比べて0.9%減少したが市場予想を上回った。米2月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値は75.3となり、速報値の72.5から上方修正されて市場予想も上回った。27日には、米1月住宅販売保留指数が前月比2.0%上昇となり、12月改定値の同1.9%低下に比べて市場予想以上に改善して10年4月以来の高水準となった。28日には、米12月S&Pケース・シラー住宅価格指数が136.7となり、11月改定値の138.2に比べて市場予想以上に下落した。米1月耐久財受注は前月比4.0%減少となり、12月改定値の同3.2%増加に比べて市場予想以上に悪化した。米2月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)は70.8となり、1月改定値61.5に比べて市場予想以上に改善した。29日には、米2月シカゴ購買部協会景気指数が64.0となり、1月の60.2に比べて改善して市場予想も上回った。米第4四半期実質GDP改定値は前期比年率3.0%成長となり、速報値の同2.8%成長から上方修正されて市場予想も上回った。3月1日には、米新規失業保険申請件数が35.1万件となり、前週改定値35.3万件に比べて市場予想以上に改善した。米1月個人所得は前月比0.3%増加となり、12月の同0.5%増加に比べて伸び率が鈍化して市場予想も下回った。米1月個人消費支出は前月比0.2%増加となり、12月の同横ばいに比べて改善したが市場予想を下回った。米2月ISM製造業景況指数は52.4となり、1月の54.1から悪化して市場予想も下回った。

  中国に関しては、3月1日に発表された中国2月PMI(製造業購買担当者景気指数)が51.0となり、1月の50.5に比べて改善して市場予想も上回った。

  外国為替市場の動きを見ると、ドル・円相場については、ポジション調整の動きなどで週前半に円安一服となる場面もあったが、基調としてはドル高・円安の地合いだった。ユーロ・円相場については、週初に一時1ユーロ=109円90銭台まで円が下落する場面もあったが、その後はユーロ高・円安一服の展開となった。週末3月2日の海外市場で終盤は1ドル=81円70銭~80銭近辺、1ユーロ=107円90銭~108円00銭近辺だった。

  テクニカル面では、日経平均株価(2日時点の9777円03銭)の移動平均線に対する乖離率は、25日移動平均線(同9246円75銭)に対しては5.73%、75日移動平均線(同8754円24銭)に対しては11.68%、200日移動平均線(同9039円01銭)に対しては8.16%となった。また東証1部市場の騰落レシオ(25日移動平均)は2日時点で134.1%となり、短期的な過熱感が強い状況が続いている。

  日経平均株価の終値で騰落状況を見ると、週初の2月27日は前日比13円45銭(0.14%)安と4営業日ぶり小幅反落、28日は前日比88円59銭(0.92%)高と反発、29日は前日比72銭(0.01%)高と小幅続伸、3月1日は前日比15円87銭(0.16%)安と3営業日ぶり小幅反落、週末2日は前日比69円66銭(0.72%)高と反発した。日中値幅は27日が107円86銭、28日が193円75銭、29日が160円19銭、3月1日が199円73銭、2日が74円51銭だった。

  日経平均株価の週末2日の終値は9777円03銭となり、前週末23日の終値9647円38銭に比べて129円65銭(1.35%)上昇した。週間ベースでは4週連続の上昇となった。取引時間中ベースの週間高値は29日の9866円41銭、週間安値は28日の9528円77銭、1週間の取引時間中の値幅は337円64銭だった。月間ベースで見ると2月末(29日)の終値は9723円24銭となり、1月末(31日)の終値8802円51銭に比べて920円73銭(10.46%)上昇した。3カ月連続の上昇だった。

  TOPIXの週間騰落状況を見ると、週末2日の終値は837.82で、前週末24日の終値834.29に比べて3.53ポイント(0.43%)上昇した。週間ベースでは4週連続の上昇となった。取引時間中ベースの週間高値は29日の847.83、週間安値は28日の825.81だった。週末2日時点のNT倍率は11.67倍となり、前週末24日時点の11.56倍に比べて0.11ポイント上昇した。なお月間ベースで見ると、2月末(29日)の終値は835.96となり、1月末(31日)の終値755.27に比べて80.69ポイント(10.69%)上昇した。3カ月連続の上昇だった。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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