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日立ハイテクノロジーズ <8036> は、電子デバイスシステム(半導体製造関連のエッチング装置、測長SEM、ダイボンダ、チップマウンタなど)、ファインテックシステム(FPD製造関連の露光装置、HD製造関連製造装置など)、科学・医用システム(医用分析装置、DNAシーケンサなど)、産業・ITシステム(自動組立装置、車載用HDD、通信用機器など)、先端産業部材(工業材料、電子デバイス、機能化学品など)を展開している。
1月24日に11年4~12月期累計の連結業績を発表した。売上高は前年同期比3%減の4727億円、営業利益は同8%減の178億円、経常利益は同8%減の185億円、純利益は同2%増の135億円だった。
主要セグメントを見ると、電子デバイスシステムは、売上高が同11%増の744億円、経常利益(連結調整前)が同4%減の67億円だった。エッチング装置は米国市場向けに大幅に増加したが、測長SEMとダイボンダはアジアの半導体メーカーの設備投資延期などの影響で減少した。チップマウンタは競争激化の影響で横ばいだった。
ファインテックシステムは、売上高が同43%減の171億円、経常利益が42億円の赤字(前年同期は12億円の黒字)だった。FPD製造装置は、テレビ用大型液晶パネルの価格下落の影響で、中国での設備投資が延期された。またHD製造装置は、業界再編やタイ洪水の影響などで設備投資が大幅に減少した。
科学・医用システムは、売上高が同24%増の1048億円、経常利益(同)が同75%増の151億円だった。新製品投入が寄与して好調だった。
12年3月期通期の連結業績予想については、前回予想を下方修正した。売上高は前回の6500億円から今回の6400億円(前期比2%減)、営業利益は280億円から240億円(同14%減)、経常利益は280億円から240億円(同19%減)、純利益は180億円から130億円(同27%減)に、それぞれ下方修正した。予想EPS(1株利益)は94円52銭としている。科学・医用システムは想定以上に好調だが、ファインテックシステムでHD関連設備投資の減少や液晶関連の大口受注案件延期が影響する模様だ。
受注高の推移を半期ベースで見ると、電子デバイスシステムは、10年4~9月が600億円、10年10月~11年3月が532億円、11年4月~9月が516億円に対して、11年10月~12年3月の予想を526億円(前回予想は578億円)としている。ファインテックシステムは同様に、187億円、121億円、73億円に対して、147億円(同274億円)としている。いずれも11年10月~12年3月の予想を下方修正したが、11年4月~9月をボトムとして回復傾向を見込んでいる。
13年3月期には、ファインテックシステムの回復に不透明感が強いが、先端ライン向け投資などで、電子デバイスシステムの受注が強含みとなる見込みだ。
株価の動きを見ると、11年1月の昨年来高値2124円から、11年3月の昨年来安値1232円まで急落した。その後一旦は1800円近辺まで回復した。11年8月には再び1300円台まで急落したが、震災時の昨年来安値を割り込まずに反発して戻り歩調の展開となっている。足元では戻り高値圏の1800円台まで回復し、週足ベースでは13週移動平均線がサポートラインの形となっている。
足元の株価水準を指標面で見ると、12年3月期ベースの連結予想PERは19~20倍近辺、予想配当利回りは1.6%台、実績PBRは1.2倍台、需給面で見れば信用倍率は0.3倍台である。科学・医用システムの好調が収益を支えるうえに、半導体製造装置の12年後半からの受注回復期待も強いだけに、1800円近辺のフシを突破すれば昨年来高値も視野に入るだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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