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【株式市場を検証】プラスに転じる場面もあり、全体としては堅調さを印象付けた
【日経平均株価、TOPIXともに4営業日ぶりに小幅反落】
■東証1部市場の売買代金は13営業日連続で1兆円を上回る
16日は、日経平均株価が前日比22円24銭(0.24%)安の9238円10銭となり4営業日ぶりに小幅反落した。TOPIXは前日比2.71ポイント(0.34%)安の800.25となり4営業日ぶりに小幅反落した。前日の大幅上昇の反動が警戒されたが、取引時間中には前日比プラス圏に転じる場面もあり、全体としては堅調さを印象付けた。
日経平均株価の日中値幅は94円70銭だった。東証1部市場の売買代金は概算で1兆3835億円となり、前日の1兆6689億円に比べて減少したが13営業日連続で1兆円を上回った。
前日15日の米国株式市場は下落した。ダウ工業株30種平均株価は前日比97ドル33セント(0.76%)安の1万2780ドル95セントとなり3営業日ぶりに反落した。
米2月ニューヨーク連銀製造業景気指数が市場予想を上回ったことを好感する一方で、ギリシャ第2次支援について、一部を4月のギリシャ総選挙後まで先送りする可能性があるとの報道を受けて、警戒感がくすぶった。また米FOMC(連邦公開市場委員会)議事録で、追加の量的緩和を必要としたメンバーが少数だったことが明らかになり、追加緩和期待が後退した。
S&P500株価指数は前日比0.54%安と続落、ナスダック総合株価指数は前日比0.55%安と3営業日ぶりに反落した。米1月鉱工業生産は前月比横ばいとなり、12月改定値の同1.0%増加に比べて悪化し、市場予想も下回った。米2月ニューヨーク連銀製造業景気指数は19.53となり、1月の13.48に比べて上昇し、市場予想も上回った。
こうした流れを受けて日経平均株価は前日比27円96銭安と売り優勢でスタートした。外資系証券9社経由の寄り付き前の注文状況は差し引き30万株の売り越し観測だった。
寄り付き後は、前日比小幅安水準でモミ合った後に、株価指数先物取引が主導する形で日経平均株価、TOPIXともに前日比プラス圏に転じる場面があった。しかし午前の終盤にかけて、再び前日比マイナス圏に転じた。ユーロ・円相場がやや円高方向に傾いたことや、アジアの主要株式市場がやや軟調だったことも弱材料視された。
午後に入ると、やや手掛かり材料難となり、前日終値を挟む小幅レンジでモミ合う展開となった。終盤にかけて下落幅をやや広げる場面もあったが、下値は限定的で、結局は前日比小幅安水準で取引を終了した。
東証1部市場の騰落銘柄数は値上がり銘柄442(全体の26%)、値下がり銘柄1108(全体の66%)だった。セクター別には、鉄鋼、自動車、総合商社、銀行、ノンバンク、不動産、海運、SNS関連などが下落した。一方では、鉱業、ガラス・土石、電力などが上昇し、電機の一角も堅調だった。ただし全体としては方向感に乏しく、前日の大幅上昇の反動で下落した銘柄が少なくなかった。
東証1部市場の売買代金上位の個別銘柄で見ると、1位のトヨタ自動車 <7203> 、8位の野村HD <8604> は前日比変わらずとなった。
2位の三菱UFJFG <8306> 、4位の三井住友FG <8316> 、5位のみずほFG <8411> 、7位のソフトバンク <9984> 、10位の三菱商事 <8058> 、11位のディー・エヌ・エー <2432> 、13位の商船三井 <9104> 、15位のファナック <6954> 、17位のグリー <3632> 、18位のホンダ <7267> 、19位の三井物産 <8031> は下落した。
一方で、3位のコマツ <6301> 、6位のキヤノン <7751> 、9位の東京電力 <9501> 、12位の日立製作所 <6501> 、14位のKDDI <9433> 、16位のソニー <6758> 、20位のパナソニック <6752> は上昇した。
前日の大幅上昇の反動が警戒されたが、利益確定を急ぐ入りは見られず、取引時間中には一時、前日比プラス圏に転じる場面があるなど、全体としては堅調さを意識させる展開だった。短期的な過熱感を解消するためにも、常識的には小幅な調整も必要だが、先高感は強いようだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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