【銘柄診断】JTは国内たばこ販売が続伸も厚労省の喫煙率削減計画が響き続落

2012年1月23日 14:22

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  JT(日本たばこ産業) <2914> は、前場5500円安の37万8500円まで下げて変わらずを含めて4営業日続落し、後場も、前場安値水準で売り買いが交錯している。

  前週末20日大引け後に発表した今年12月国内たばこ販売数量・売上高が、3カ月連続のプラスとなったが、きょう23日付けの朝日新聞で、厚生労働省が、次期5カ年のがん対策基本計画で、初めて喫煙削減目標値を40%と明記すると観測報道される皮肉な展開となっており、反応は限定的で利益確定売りが増勢となっている。

  同社株は、全般波乱相場のなか、ディフェンシブ業態が評価され、売り方の買い戻しも交えて今年1月17日に昨年来高値41万1500円まで逆行高していた。

  12月のたばこ販売本数は107億円(前年同月比10.4%増)と続伸し、4~12月期累計では、808億円(前年同期比24.3%減)となって昨年10月に上方修正した通期販売予想値に対して78%の順調な進捗率となった。12月売上高も、同じく9.8%増、4.0%減となり、東日本大震災の影響による出荷制限をたばこ増税による値上げでカバーし累計売上高の減少につながった。

  株価は、昨年11月の増額・減額修正が交錯する今3月期業績の修正で34万8000円まで下ぶれ、ディフェンシブ関連人気の再燃と売り方の買い戻しで高値を取ってきた。2月6日開示予定の今期第3四半期決算で、海外たばこ販売推移との兼ね合いでどのような業績展開となるかが、次のイベント・ポイントとして意識されてくる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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