東京メトロと都営地下鉄、九段下駅の乗換改善で一部壁撤去などサービス一体化策を発表

2011年11月4日 15:42

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 東京地下鉄(東京メトロ)と東京都交通局は、「東京の地下鉄の一元化等に関する協議会(第4回)平成23年2月3日開催」での合意に基づき、サービス一体化を段階的に進めることとし、これまで協議・検討を重ねてきたが、2日、今後のサービスの一体化の取り組みについて発表した。

 一つ目に、東京メトロと都営地下鉄の乗換改善を目指す取り組みを行っていく。具体的には、九段下駅の乗換改善のため、ホーム及びコンコース階の一部壁を撤去する。平成23年中に着手し、平成24年度中の完成を目指すという。

 また、乗換駅の追加指定(岩本町駅・秋葉原駅)及び改札通過サービス(春日駅・後楽園駅、市ヶ谷駅)については、既に所要のシステム変更等に着手しており、平成24年度中に実施する。

 本郷三丁目駅の連絡通路整備、六本木駅の改札通過サービスなどの乗換利便性の向上については、工事の施工方法、顧客の案内の手法、安全確保など、解決すべき課題について引き続き検討・協議し、条件の整ったものから順次、実施していく。

 また、運賃の乗換負担軽減策については、具体的な実施内容や、両者の経営に与える影響、他事業者を含めたICカードシステムに与える影響などを検討してきたが、今年3月11日に発生した東日本大震災の影響により、東京都交通局・東京メトロとも運輸収入は大きく減少しており、経営への影響は避けられない状況にあるという。こうしたことから、「今後の運輸収入実績も踏まえ、通算運賃制度や乗継割引の拡大等に関し、両者が具体的に検討を行い、取りまとめるものとする」としている。

 さらに、震災等発生時において、各種情報提供を始めとした帰宅困難者対策や、両者の乗換駅における顧客の避難誘導、運転再開にむけた連携強化などを、東京都交通局と東京メトロが一体的に取り組むこととし、その具体的な内容については、関係機関とも連携を取りつつ、引き続き協議していくという。

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