花の盛り、株の盛り=犬丸正寛の相場格言

2011年10月12日 10:23

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

綺麗な花だからといって、「いつも」、「いつまでも」咲くわけではありません。「いつも」ということは季節感です。多くの花は春に咲き競いますが、冬とか夏にだけ咲く花もあるのです。「いつまでも」とは、春の、好季節だからといっても、いつまでも咲き続けることはできないということです。

綺麗な花だからといって、「いつも」、「いつまでも」咲くわけではありません。「いつも」ということは季節感です。多くの花は春に咲き競いますが、冬とか夏にだけ咲く花もあるのです。「いつまでも」とは、春の、好季節だからといっても、いつまでも咲き続けることはできないということです。[写真拡大]

  綺麗な花だからといって、「いつも」、「いつまでも」咲くわけではありません。「いつも」ということは季節感です。多くの花は春に咲き競いますが、冬とか夏にだけ咲く花もあるのです。「いつまでも」とは、春の、好季節だからといっても、いつまでも咲き続けることはできないということです。

  「花の命は短い」ことで考えれば、自然の摂理は理解できても、いざ「株」となると自然界のことはケロリと忘れて、欲が先立ちます。

  内容の良い「優良株」は、いつでも、どんなときでも、そして、いつまでも活躍するものと思い込みがちです。投資家にとって、優良株は白百合であったり、バラだったり、牡丹だったりというイメージでしょう。しかし、それらの花がいつまでも咲き続けるわけではありません。ここに株式投資の思い違いや錯覚が生まれます。

  たとえば、「景気」との関係でみても、景気が良いことは季節なら春でしょう。多くの花が咲くように、多くの銘柄が景気の良いときは業績を伸ばし株価も上がります。しかし、すべての銘柄が活躍するわけではありません。景気の内容によって、たとえば主役は設備投資か、個人消費か、などによって活躍度合いにも濃淡の違いが出ます。とくに、株式投資経験の浅い人は、優良株を高値圏で買うケースが目立ちます。これは、春、真っ盛りに、花が咲き競っているなかで綺麗だと感激することにも似ています。

  もっとも、最近は、花は温室で栽培されるため季節感はない、と指摘されるでしょう。それも否定はしません。しかし、野に咲き競う自然の花はやはりいいものです。現在の株式マーケットは、温室のように相場をコントロールするようなやり方は許されていません。自然に近いものです。

  長い目でみれば、優良株投資は間違いではありません。しかし、投資成果の芳しくない場合は、草花の季節感を思い出して、今の優良銘柄は、どの季節に当てはまるか、そして、咲き始めてどのくらいになるかを考えてみるのもよいでしょう。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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