相場に情を求めるな(情け無用の厳しい世界)=犬丸正寛の相場格言

2011年6月16日 10:00

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

人、同士の世界なら、いくら厳しく計算高い人でも少しくらいの情けはあるものです。ましてや、まったくの赤の他人ならいざ知らず、少しくらいでも付き合いがあれば、人は簡単には情をすべて捨てられるものではありません。しかし、そうした甘えを相場の世界に持ち込むことは、なんの役にも立たないと教えています。

人、同士の世界なら、いくら厳しく計算高い人でも少しくらいの情けはあるものです。ましてや、まったくの赤の他人ならいざ知らず、少しくらいでも付き合いがあれば、人は簡単には情をすべて捨てられるものではありません。しかし、そうした甘えを相場の世界に持ち込むことは、なんの役にも立たないと教えています。[写真拡大]

■相場に情を求めるな

  人、同士の世界なら、いくら厳しく計算高い人でも少しくらいの情けはあるものです。ましてや、まったくの赤の他人ならいざ知らず、少しくらいでも付き合いがあれば、人は簡単には情をすべて捨てられるものではありません。しかし、そうした甘えを相場の世界に持ち込むことは、なんの役にも立たないと教えています。

  相場も勝負の世界です。しかも、マージャンなどと違って、相手が誰か、分かりませんから、なおさら冷淡なものです。株の世界で情けのない動きとして、引き合いに出されるのが「仕手株のイレ上げ」です。イレ上げとは、熱い鉄の釜で、茶葉を煎るように、空売りした人を煎り上げることです。

  今でも、仕手株まがいの銘柄は散見されますが、昔の仕手株のイレ上げは生易しいものではありませんでした。代表例は中山製鋼でしょう。空売りを誘って、一方では市場に出回る株券を買い集めます。そうすることで、売り方が反対売買で買い戻ししようにも株券のない状態となります。当然、買い方の狙い通りとなって、極論すれば、どこまで株価が上がるか分からない状態となります。

  普通なら、「あまりにも可愛そう」ということで、買い戻し用の株券を市場に出すものですが、中山製鋼の相場では、ほとんどありませんでした。結局は自殺者が出るところとなって、大物の人物が仲介に入って、やっと「解け合い」が成立し大相場は終了しました。今ではここまでの相場は当局が監視しているためありません。しかし、相場は基本的には情け無用の厳しい世界であることを承知しておくべきです。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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