相場は運動会の綱引きの如し=犬丸正寛の相場格言

2011年5月27日 10:24

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

子供たちの運動会は赤組と白組に分かれて綱を引き合う人気の競技。見た目で体格の似た生徒を両方の組に分けて3回引き合って勝敗を決める。ここで、面白いのは、「見た目で」組み合わせを決めることだろう。

子供たちの運動会は赤組と白組に分かれて綱を引き合う人気の競技。見た目で体格の似た生徒を両方の組に分けて3回引き合って勝敗を決める。ここで、面白いのは、「見た目で」組み合わせを決めることだろう。[写真拡大]

 子供たちの運動会は赤組と白組に分かれて綱を引き合う人気の競技。見た目で体格の似た生徒を両方の組に分けて3回引き合って勝敗を決める。ここで、面白いのは、「見た目で」組み合わせを決めることだろう。厳密に身長、体重を計るわけではないし、ましてや握力、跳躍力などまで計ってチーム分けするわけではない。

 相場も似ている。こちらは、「強気」と「弱気」、あるいは、「買い方」と「売り方」の二手に分けて引き合う。しかも、相場に参加する人々は、全員がアナリスト氏のように厳密な調査・分析のうえで引き合うわけではない。まさに、見た目と直感で引き合うことのほうが多い。緻密な分析をする人には、見た目で動く人は危なく映ることだろう。

 だけど、この見た目というのが、けっこうおもしろい。綱引きの場合でも、見た目では、体格の良い子が、案外、力がなかったりする。相場も同じだ。見た目には、業績がよくて、力強い材料と思っても期待外れのことは多々ある。緻密な分析をやっていては間に合わないこともある。反対に細身の子供が意外に力もちだったりする。相場でもたいしたことのないと見られた材料で株価が意外高することもある。

 綱引きも、相場も生身の人間の理屈だけでない勝負ごとだからこそおもしろいといえるのではないか。もちろん、相場には直感を養うために日頃の学びが大切ではあることは言うまでもない。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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