【銘柄診断】キッセイ薬は増益転換業績に自己株式取得がオンし続伸

★割り負け修正買いが増勢

　　キッセイ薬品工業 <4547> は１１日、６５円高の１５８１円まで上げて、２４円高の１５４０円と続伸した。１０日大引け後に３月期決算と自己株式取得を発表、今期業績が、前期の伸び悩みから増益転換を予想したことも評価し割り負け修正買いが増勢となっている。

　　前期業績は、前々期比３％増収、３％経常減益、８％純益減益となった。排尿障害改善薬「ユリーフ」、糖尿病治療薬「グルファスト」などが続伸し、売上原価も低減したが、薬価基準引き下げによる既存製商品の売り上げ減少や、積極的な研究開発投資に伴う販管費の大幅増加、さらに投資有価証券評価損、資産除去債務関連損失を計上したことなどが要因となった。

　　今期は、期中に糖尿病治療薬「グルベス」の発売を予定していることなどから連続増収・増益転換を予想、純利益は、４６億円（前期比１４％増）とした。

　　自己株式取得は、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行をすることを目的に、上限を２８０万株（発行済み株式総数の５．２％）、５０億円、取得期間を５月１１日から来年３月３０日までとして実施する。

　　株価は、前期業績の伸び悩み推移が響き１６００円水準での小動きが続き、東日本大震災発生で上場来安値１１６５円まで急落、４００円幅の底上げをしてきた。ＰＥＲは１８倍台、ＰＢＲは０．６倍と割り負けており、一段の戻りを試そう。（情報提供：日本インタビュ新聞社＝Ｍｅｄｉａ－ＩＲ）

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