「福」狙い!出遅れ株中心に『残り福相場』の展開へ=犬丸正寛の相場展望

2011年1月14日 18:50

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

来週(17~21日)は、『残り福相場』の展開だろう。「商売繁盛」の「十日戎」は1月10日。今年も大阪の今宮戎神社は多くの参拝者でにぎわったようだ。

来週(17~21日)は、『残り福相場』の展開だろう。「商売繁盛」の「十日戎」は1月10日。今年も大阪の今宮戎神社は多くの参拝者でにぎわったようだ。[写真拡大]

■出遅れ銘柄の物色一巡感は、もうしばらく先

  来週(17~21日)は、『残り福相場』の展開だろう。「商売繁盛」の「十日戎」は1月10日。今年も大阪の今宮戎神社は多くの参拝者でにぎわったようだ。マーケットには、もうしばらく、「残り福」を求める空気が続きそうだ。久々に年初から盛り上がった相場だけに、簡単には消したくない思いが強い。

  とくに、出遅れ銘柄を中心にうまく回転が効いている。警戒感が強いから、早めの利食いが過熱感を抑えている。2月から3月に向けては、持ち合い解消などの売りも予想されるから、主力銘柄を柱に据えることは難しく、やはり、主役は「出遅れ株」で、脇役が「主力株」という位置づけだろう。高利回り銘柄、あるいは、低PBR銘柄などの指標からみて、出遅れ銘柄はまだ残っている。出遅れ銘柄の物色一巡感は、もうしばらく先だろう。

  出遅れ銘柄が上がれば、主力銘柄が割安に見えることから、出遅れ銘柄に突き上げられる形で、主力銘柄も買われる場面が予想される。その結果、日経平均は、もう少し上値が見込めるだろう。

■日経平均の「週足」は、かなりいい水準

  日経平均の「日足」と「週足」でみれば、「週足」ではかなり、いい水準に来ている。たとえば、26週線に対する乖離率が警戒ラインの10%程度に達している。しかし、「日足」では天井形成には達していない。30日線に対する乖離率が2%強と、警戒の4%ラインには余裕があるからだ。

  このため、チャート的には、日足が上昇するのを待って天井形成に入るものとみられる。つまり、仮に、日経平均が1万1000円台へ乗せるとしても、日足では「終値」ベースで見込めるのに対し、週足は「上ヒゲ」での1万1000円台の可能性があるということになる。

  通常なら、出遅れ株買いが一巡すれば、主力株へスイッチして、さらに、ひと回り大きい相場が予想される。しかし、2~3月の法人売り等を考えれば主力株への転回は難しいだろう。深追いを避けつつ、出遅れ銘柄の「福」狙い相場にあやかりたい。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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