【銘柄診断】シャープは底離れへ進む、来期業績は不透明感強く上値には抵抗感

2010年12月21日 10:09

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  シャープ <6753> はようやく底値ゾーン離脱を確認してきた。4月15日の年初来高値1260円から11月1日の安値748円まで長い整理トレンドを余儀なくされていた。今2011年3月期9月中間決算は営業利益435億円(前年同期16億円)と好調だった。

  液晶テレビの販売好調などで大幅に損益が改善したものだが、液晶については価格下落で第2四半期に減産するなど期初と比べて業況が厳しくなった。このため今2011年3月期通期の営業利益は計画の1200億円から900億円(前期519億円)へ大きく減額された。

  大型液晶パネルはエコポイント終了に伴って自社テレビ向けの減少が見込まれるうえ、外販も競争激化で価格低下がおさまりそうにない。このため業績の先行きに対する不安感が株価の上値を抑える要因になっている。

  来年はアナログからデジタルへ切り替えになり、それにからむ特需も一巡するためアナリスト筋は来12年3月期について減益の可能性もあると見ている。増益転換は13年3月期からと想定されており、株価はそうした見方を織り込んだ展開となっている。株価の本格出直りは業績好転が確認されてからということになりそう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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