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火星とプレアデス星団、3月末に最接近
プレアデス星団。[写真拡大]
■火星とプレアデス星団が接近
3月上旬から4月上旬にかけて、日没後の西の空で火星とおうし座のプレアデス星団が接近して見える。最接近は3月31日頃で、前後2週間ほどは角度にして7度以内に収まるため、双眼鏡でも同一視野で見ることができる。赤い色の火星と青白いプレアデス星団の輝きは対照的でとても美しく見える。
また、この辺りの星空はおうし座のアルデバラン、オリオン座のベテルギウス、リゲルなど明るい星が多くにぎやかな感じがする。
■日本では「すばる」
プレアデス星団は「星団」という名の通り、1つの星ではなく、いくつかの恒星が集まった天体である。日本名では、「すばる(昴)」と呼ばれている。既にこの名前の中に星の集まりだということが表現されている。
「すばる」という語は元々「統ばる」という動詞で、多くのものが集まってひとまとまりになるということを表している。肉眼では通常6つの星が集まっているように見えるが、目が良ければ7個の星がみえることから視力をはかるのに使われたりした。
平安時代にも清少納言が『枕の草紙』に「星はすばる」と書いているように日本では昔から馴染みのある星団である。
■プレアデス星団は若い星の集まり
プレアデス星団は地球から約440光年の距離にあり、およそ10光年の間に120個ほどの恒星が集まっている。この星団の星は誕生から6,000万年ほどとまだ若く「星の卵」とも言われている。
周囲には星が生まれる元となる星間ガスが漂っており、星の光で明るく映し出されている。また青白く輝いていることから、表面温度はとても高く、質量が太陽の数十倍の白色巨星と考えられている。活発な核融合反応のために寿命は短く、あと1,000万年ほどの命と言われている。
プレアデス星団の探し方は、オリオン座の三ツ星を西の方に延長して見つけるという方法が一般的だが、今回は火星が近くにあるので分かりやすいだろう。これまでプレアデス星団を見たことが無いという人もこれを機に火星との共演を眺めてみては如何だろうか。(記事:創造情報研究所・記事一覧を見る)
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