室町時代の日本刀「助定」を3Dデータ化--独自の撮影方法で刀の簡易3Dアーカイブ事業を開始
プレスリリース発表元企業:IZUTSUYA Inc.
配信日時: 2026-04-13 12:40:05
鏡面に近い刀身の3Dスキャンに独自の撮影手法で挑み、刃文の質感までを再現。文化財の記録と活用を両立する新モデルを構築
株式会社IZUTSUYA(本社:東京都中央区新富、以下「IZUTSUYA」)と一般社団法人三次元スキャンテクノロジー協会(以下「3DST」)は、日本刀の3Dデジタルアーカイブに特化した共同事業を開始しました。第1弾として、個人が所蔵する室町時代の日本刀「助定」の3Dデータ化に成功しました。
刀の3Dスキャンはなぜ難しかったのか
日本刀の3Dデータ化は、長年にわたり技術的なハードルが非常に高い領域でした。研ぎ澄まされた刀身は鏡面に近い光沢を持ち、通常の3Dスキャンではレーザーや光が反射してしまい、正確な形状データを取得できません。さらに日本刀の魅力は形状だけではなく、刃文(はもん)や地鉄(じがね)といった表面に現れる微細な模様にもあります。これらの繊細なテクスチャーを3Dデータとして忠実に再現するには、高度な撮影技術と専用の環境構築が必要とされ、従来は1振りあたり数十万円から百万円以上のコストがかかるケースも少なくありませんでした。
この費用がボトルネックとなり、博物館や個人が所蔵する刀剣の多くは、デジタルアーカイブの対象にすらなれていないのが現状です。
独自の撮影手法で、コストの壁を突破
3DSTとIZUTSUYAは、鏡面素材に特化した新しい撮影手法を共同で開発しました。
光源の角度や撮影環境を最適化することで、鏡面反射を抑えながらも刃文や地肌の質感を捉えることに成功。簡易な撮影セットアップから高品質な3Dデータを生成するワークフローを構築し、初期の撮影コストを大幅に抑えました。
もちろん、百万円規模の精密スキャンと比較すれば精度に差はあり、一部粗さは残ります。しかし、今回のアプローチが目指しているのは「すべての刀を最高精度でスキャンすること」ではなく、「これまでデータ化できなかった刀を、まずデータとして残すこと」です。コストの壁を下げることで、デジタルアーカイブの対象を飛躍的に広げることが可能になります。
また、3Dデータ化するための特殊な撮影により残す撮影データ(3D化の元データ)があることで、今後更にAIの進化により技術が発展した際にその撮影データを活用して最高精度の3Dデータに近づけていくことも可能と考えています。
室町時代の日本刀「助定」で実証
今回の第1弾の実証実験として3Dデータ化に成功した「助定(すけさだ)」は、室町時代に備前国(今の岡山県)で活躍した刀工の名前。「助定は、現存する刀の数がとても少ない“希少な刀工”として知られています。同じ「すけさだ」と読む祐定と字が似ているが別人。助定の刀は、派手さよりも実際の戦いで使うことを意識した、落ち着いた力強さが特徴です。・切先(きっさき)が少し長く、全体にバランスが良い
・地鉄(じがね)は細かい木目のような模様で、ところどころに光る線が入る
・刃文(はもん)はまっすぐを基本に、ゆるやかな波が混じる
・刃の縁には白い流れ模様(砂流し)が見られ、動きのある表情になる
こうした特徴から、助定の刀は実用性が高く、しっかりとした切れ味を持つ刀として評価されています。また、現存数が少ないため、刀剣市場でも祐定より高めの評価を受けることが多い刀工の作品です。普段は一般に公開されることのない一振りであり、このような貴重な刀剣3Dデータ化は、記録としても大きな意義を持っています。
※一部のデータ欠損等は今後の課題として継続して検討・改良を重ねて参ります。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/138121/30/138121-30-caaf63f6c776d4aeefc51203ce6327fe-800x575.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
3Dasset.io - 刀:助定
文化の保存と還元を両立する3Dデータの新しいモデル
本事業では、撮影・データ化にかかる初期費用を極限まで抑えることで刀の保有者や文化財管理者・保護者の初期負担を無くし、3Dデータの販売収益を刀の所蔵者・関係者に還元するモデルを採用しています。新しいビジネスモデルによって、文化保存のハードルを下げることを可能にします。
3Dアーカイブされたデータは、IZUTSUYAが運営する3Dデータ総合プラットフォーム「3Dasset.io」( https://3dasset.io/ )で配信・販売。3Dasset.ioは多様な3Dデータ形式に対応しており、スマートフォンのブラウザでもサクサク快適に3Dデータを閲覧できます。
また、外部サイトへのiframe埋め込みやワンタッチでのAR機能、販売・配信機能も備えており、アーカイブから閲覧、配信、販売までをワンストップで実現します。
今回実証実験で行ったデータは購入者は個人利用のみに制限されますが、今後、数多くの日本刀の3Dデータで、文化遺産の記録としてだけでなく、ゲーム開発のリファレンス素材やデジタルコレクションなど、幅広い用途での活用を目指します。データの販売を通じて収益が生まれることで、刀匠や所蔵者への継続的な還元につながり、文化を「残す」だけでなく「支える」仕組みとして機能することを目指しています。
今後の展開
3DSTとIZUTSUYAは、今後もさまざまな刀剣の3Dアーカイブを進めていく予定です。将来的には日本刀に限らず、鏡面・金属素材を持つ文化財や工芸品にも同様の撮影手法を展開し、デジタルアーカイブの対象を広げていきます。一般社団法人三次元スキャンテクノロジー協会(3DST)について
3DSTは、3Dスキャン技術の正しい活用と普及を目的とする一般社団法人です。スキャナーの選定アドバイス、サービス事業者の紹介、セミナー開催、3Dスキャンアドバイザー認定資格の運営など、3Dスキャン業界全体の発展に取り組んでいます。
HP:https://3dst.org/
3Dasset.ioについて
3Dasset.ioは、3Dデータの総合プラットフォームです。3D Gaussian Splatting(3DGS)主要6形式(PLY・圧縮PLY・SPLAT・KSPLAT・SPZ・SOG)に加え、GLB・FBX・OBJなど従来の3D形式にも対応。スマートフォンでもサクサク動くWebビューワー、外部サイトへのiframe埋め込み、販売・配信機能を備え、3Dデータの「アーカイブ→閲覧→配信→販売」をワンストップで実現します。
サイトURL:https://3dasset.io/
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