【東日本大震災から15年】建設業の6割超が「大規模災害時の復旧対応は困難」と回答

プレスリリース発表元企業:株式会社ナレルグループ

配信日時: 2026-02-26 14:00:00

~職人の若手不足と大量引退が進行、8割が賃上げでも採用改善せず~



建設業界の技術者派遣を行う株式会社ワールドコーポレーション(本社:東京都千代田区、代表取締役:柴田直樹、以下当社)は、建設業界に従事する経営者・役員および管理職600名を対象に、「建設業の職人に関する実態調査」を実施しました。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132820/31/132820-31-efdbd7df2e1826c19f1139c53ee835d8-1999x1238.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


今年3月11日、東日本大震災から15年の節目を迎えます。地震や豪雨などの自然災害は、いつどこで発生しても不思議ではありません。その復旧・復興の最前線を担うのが建設業界です。しかし近年、建設現場で実際に手を動かす、“職人”の不足が深刻化しており、地域インフラを支える基盤が揺らぎつつあります。

今回の調査では、建設業の経営層・管理職600名のリアルな声を分析。その結果、6割超(62.5%)が「大規模災害時に十分な復旧対応ができない可能性が高い」と回答しました。建設業界の人材不足が、単なる業界課題ではなく、日本の社会基盤そのものを揺るがしかねない構造問題であることが考えられます。
■ 主な調査結果
・7割以上(74.3%)が「若手職人が不足している」と回答。また、約6割(56.8%)が「10年以内に3割以上が引退する見込み」と回答。
・7割以上(70.5%)が「職人不足を理由に工事の受注を断る、または発注を断られた経験がある」と回答。
・職人不足への対応策として最も多いのは「賃金・日当の引き上げ」(43.7%)。しかし、賃上げ実施企業の8割以上(84.3%)が「採用は改善しなかった」と回答。
・3社に2社以上(71.1%)が「現在のペースで職人が減少すれば10年後の事業継続は難しい」と回答。
・6割超(62.5%)が「大規模災害時に十分な復旧対応は困難」と回答しており、人材不足は事業存続だけでなく、災害対応力にも直結する構造課題であることが示された。

■「入らぬ若手」と「去るベテラン」ーー7割が若手職人不足、6割が10年以内に大量引退見込み
「現在、若手(10代~30代前半)の職人の数は足りているか」との質問に対し、7割以上(74.3%)が「大幅に足りていない」「足りていない」と回答しました。さらに「現時点では足りているが将来に不安がある」(19.2%)を含めると、実に9割以上(93.5%)が若手人材の持続性に課題を抱えていることが明らかになりました。

一方で、「今後10年以内に職人のうちどの程度が引退すると見込まれるか」との問いでは、約6割(56.8%)が「3割以上が引退する見込み」と回答。なかでも「半数以上が引退する」との回答も2割を超えました。

若手の流入が停滞する一方で、ベテラン層の引退が加速し、建設現場の施工体制に深刻な影を落としていることうかがえます。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132820/31/132820-31-7c94a0c40a266c2672982399afd79bb2-1200x743.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■職人不足で7割超が受発注機会を逸失
「職人不足を理由に、工事の受注を断る、または発注を断られた経験があるか」との問いに対し、7割以上(70.5%)が「ある」と回答しました。

人材不足は将来の懸念にとどまらず、すでに目の前にある案件を断らざるを得ない「機会損失」になっていることが明らかになりました。施工体制を十分に確保できないことが、企業の供給能力や対応可能案件数を制約している実態が浮き彫りとなっています。

では、こうした状況に対し、企業はどのような打ち手を講じているのでしょうか。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132820/31/132820-31-f8d48ee3979222902b2edb6d6276cfc8-1200x743.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■8割以上が、賃上げでも採用改善せず
職人不足への対応策を質問したところ、最も多かったのは「賃金・日当の引き上げ」(43.7%)でした。次いで「協力会社・外注先の拡充」(29.0%)、「福利厚生・待遇の改善」(26.8%)と続き、多くの企業が待遇改善を中心とした対策に取り組んでいることが分かりました。

しかし、賃金引き上げを実施している企業に採用状況を尋ねたところ、8割以上(84.3%)が「まったく採用できなかった」「期待するほど採用できなかった」と回答。最も一般的な対策である賃上げが、必ずしも人材確保に直結していない実態が明らかになりました。

さらに、4社に1社(24.5%)がそもそも「有効な取り組みができていない」と回答しており、企業側が危機を認識しながらも、抜本的な打開策を見出せていない現状も浮き彫りとなりました。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132820/31/132820-31-a0ef29babb46ddf3f6464bc20ee5e325-1200x743.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■3社に2社が「10年後の事業継続に不安」
職人が減少傾向にある企業に対し、「現在のペースで職人が減少した場合、10年後も事業を継続できると思うか」と質問したところ、3社に2社(71.2%)が「継続できない」「対策を取らなければ難しい」と回答しました。

人材減少が続く現状は、単年度の業績課題という枠を超え、建設産業の持続可能性そのものを揺るがす局面に入っています。
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132820/31/132820-31-e9a170d81044e1aaee55643903036cf0-1200x743.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■大規模災害時、6割超が「十分な復旧対応は困難」
こうした人材構造の変化を踏まえ、「大規模災害が発生し、被災地域の復旧工事を求められた場合、現在の人員体制で十分な復旧対応ができるか」と尋ねたところ、6割以上(62.5%)が「ほぼ対応できない」「対応できない可能性が高い」と回答しました。
この結果は、平時の施工体制が逼迫する中で、突発的な復旧需要に対応する余力が十分に確保できていない実態が浮き彫りとなりました。

建設業は道路・橋梁・住宅・ライフラインなど社会インフラの復旧を担う基幹産業です。担い手不足が続けば、復旧の初動や対応規模に影響が及ぶ可能性も否定できません。人材不足は、個々の企業経営の問題を超え、災害時の施工体制や地域インフラの回復力に直結する構造課題であることが示されました。
[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132820/31/132820-31-9a95f2f01582659deed16cb393b6b5d5-1200x743.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


■国内唯一、職人を紹介可能な全国建設人材協会
本調査では、職人の若手不足と熟練の大量引退が同時に進行する中で、施工体制の持続性や災害対応力の確保が業界全体の課題となっている実態が明らかになりました。

当社グループである一般社団法人 全国建設人材協会(全建)は、建設業界に携わる企業・団体・事業主が参画する業界横断組織として、建設技能者(職人)の担い手不足の解消と労働環境改善に取り組んでいます。厚生労働大臣の許可を取得した数少ない「建設業務 有料職業紹介事業」を通じ、求職者と企業の適切なマッチングを推進するとともに、若年層の就業促進や雇用の安定化に向けた取り組みを進めています。

2025年11月からは建設特化型のダイレクトリクルーティングサービス「職人スカウト」を開始。従来の待ちの採用ではなく、若手人材へ直接アプローチできる機会を創出することで、「採用のミスマッチ」の解消を加速させています。

建設業界の持続可能性を確保するためには、企業単体の採用活動だけでなく、業界全体での仕組み構築が不可欠です。全建は、こうした基盤整備の一端を担う団体として、引き続き職人の人材課題解決に取り組んでまいります。

(参考ニュースリリース)
株式会社コントラフトと一般社団法人全国建設人材協会は、建設業界に特化したダイレクトリクルーティングサービス「職人スカウト」を2025年11月4日より正式にサービス開始

■ 調査概要
・調査対象:建設業従事者の経営者・役員および管理職
・調査手法:インターネット調査
・調査期間:2026年2月6日(金)~7日(土)
・有効回答数:600サンプル

■ 調査データの引用・転載に関して
・本調査結果を使用される際は、【株式会社ワールドコーポレーション調べ】とご記載ください。
・ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記のリンクを設置してください。
https://worldcorp-jp.com/

■株式会社ワールドコーポレーションについて
当社は2008年に設立し、現在本社を含め全国に6拠点を構え、建設業界に特化した技術者派遣、建設関連作図事業、プラント技術者アウトソーシング事業を行っています。国内全域を主要営業エリアと位置付け、大手建設会社やメーカー、各設計分野を中心に多くの実績を残してきました。
現在、建設業界は深刻な人手不足や、高齢化が進んでおります。慢性的な人材不足を解消するために、当社は積極的な未経験者採用を行い、5年~10年で一人前の技術者に育てるべく人材育成に取り組んでおります。今後も積極的に採用と育成に力を入れ、未来を担う若者を一人でも多く輩出し、建設業界の未来の発展のために取り組んでまいります。

<会社概要>
本社:東京都千代田区二番町3-5 麹町三葉ビル3階
代表:代表取締役 柴田 直樹
TEL :03-3556-3351
URL :https://worldcorp-jp.com/
事業内容 : 建設エンジニアアウトソーシング事業    
      建設関連作図事業
      プラント技術者アウトソーシング事業
       ◯有料職業紹介事業許可番号 13‐ユ‐304344
       ◯労働者派遣事業許可番号 派 13-305286
       ◯一級建築士事務所 東京都知事登録 第64222号

PR TIMESプレスリリース詳細へ