クマハギなどの被害が急増する春、4月1日新発売“ 自然にかえる”生分解性テープ「土、帰るテープ」
配信日時: 2024-03-28 11:00:00
剝がされ散乱した廃棄物回収問題、山林ゴミなどの課題対策にも
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山林での「土、帰るテープ」の試用実験
紙袋用取っ手の国内トップメーカーの松浦産業株式会社(香川県善通寺市、代表取締役:松浦公之)は、林業におけるクマ剝ぎ・シカ剥ぎなどの樹木被害対策、また、農作物の害獣被害対策として、微生物の力で分解される(※)生分解性テープ「土、帰るテープ」を2024年4月1日から新発売いたします。
本製品は“自然環境に優しい自社最高のテープをつくる”という開発理念のもと、石油由来でなく100%植物性の生分解樹脂を使用、独自配合したさとうきび由来で作られた生分解性プラスチックPLA(ポリ乳酸、polylactic acid)で作られています。増加し続けている林業や農業の害獣被害、そして、その対策で使われたテープの山林ゴミなどの課題の解決にも貢献できると考えております。
※日本バイオプラスチック協会(JBPA)「生分解性バイオマスプラ」マーク取得
■深刻な林業や農業の害獣被害
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クマ剝ぎの被害を受けた樹木
「クマ剥ぎ」は、ツキノワグマがスギやヒノキなどの樹皮をはいで歯や爪で傷つけたり、幹の内部を食べる樹木被害で、樹齢が長い優良木が対象となることが多く、4~7月の春先から初夏に多く発生します。
西日本に多いといわれていましたが、親子間継承・耕作放棄地の増加による生息域の拡大、個体増や気候変動による食糧不足などで被害は全国的に拡大・増加傾向にあります。
併せて、ニホンジカの分布拡大に伴い、食料摂取のための「シカ剥ぎ」も日本各地で問題となっています。
これらの樹木被害は、高まる住宅建材ニーズ・輸入木材の価格高騰で需要も逼迫している中、長年育ててきた樹木の商品価値が下がり、枯死に繋がるため林業にとって深刻なダメージとなっています。
物理的な防除として、樹木に荷造りテープをらせん状に巻き付ける「テープ巻」が一つの有効な手段となっています。爪や牙・角にテープが絡まることなどでクマやシカが嫌がりますが、一方で、経年劣化によってちぎれたり、害獣に剥がされて散乱したテープが山林ゴミとなる環境への影響も心配されています。
■開発経緯
わら縄ロープ生産からスタートした松浦産業株式会社は、1966年からプラスチックのテープ(荷造り紐)を製造しています。脱プラの流れや原料高騰など、自社だけでは抗えない時代の流れを受けながらも、日本のプラスチック製造業を担う一企業として、地球の未来への貢献はもちろん、社会的価値の向上のために、「プラスチックでしかできないもの」、「環境と共生できるプラスチック商品」を通じて、持続的な開発を目指すため日々製品開発や改善に努めています。
100%生分解のテープの構想開始から約5年、テープの強度などの品質と環境基準にあわせた配合を試行錯誤し、この度、環境配慮型製品として「土、帰るテープ」の発売にいたりました。
なお、本製品の開発費捻出のため、新かがわ中小企業応援ファンド等事業が行う令和5年度の助成対象事業に申請し、採択されました。
・カテゴリ:競争力強化研究開発支援事業(付加価値の高い新製品の製品化や新技術の確立のための研究開発等の取組の支援)
・事業名:植物性生分解樹脂比率を高めた より自然環境に優しい害獣対策用生分解テープの開発
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山林での「土、帰るテープ」の試用実験[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/68233/22/68233-22-20c058a68dcdfae3ba26fb7c03197737-640x480.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
山林での「土、帰るテープ」の試用実験
■生分解性プラスチックを素材とした「土、帰るテープ」
植物等のバイオマス(生物資源)を化学的または生物学的に合成し原料としたプラスチックをバイオマスプラスチック、また、微生物分解性により使用後の環境負荷低減につながる環境配慮型のプラスチックを生分解性プラスチックといいます。生分解性プラスチックは、機能的には通常のプラスチックと同様に使うことができ、使用後は自然界に存在するバクテリアの働きで、最終的に水と二酸化炭素に分解され自然界へと循環するプラスチックで、廃棄物の回収が不要となり、プラスチックゴミの発生抑制に繋がります。
本製品は、さとうきび由来の植物性生分解樹脂PLAを主原料にしています。様々なコンパウンドの試作を繰り返し、植物性生分解樹脂の使用率を100%にすることを可能にしました。
※本製品は、日本バイオプラスチック協会(JBPA)による各種審査基準に合格した製品として「生分解性バイオマスプラ」と認定されています。
・登録番号:1322(白)・1323(赤)・1324(青)
ご参考:日本バイオプラスチック協会「識別表示制度」
http://www.jbpaweb.net/identification/index.html
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農業WEEKでも注目
「土、帰るテープ」は、山林で目印や区分けとしても使い勝手がいいように白・赤・青の3色展開としました。昨年10月に幕張メッセにて行われた日本最大級の農業・畜産の総合展「第13回農業WEEK」に初出展したところ、多くの林業・農業関係の方々に興味をもっていただきました。
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第13回農業WEEK_松浦産業展示ブース
■製品概要
・製品名:土、帰るテープ
・価 格:1巻2,500円(税別)
・カラー:白・赤・青の3種
・仕 様:115mmΦ×50mm 400m巻
・素 材:生分解性プラスチック
・販売先:松浦産業楽天市場店
https://www.rakuten.co.jp/toilet-sticker/
※2024年4月1日から「土、帰るテープ」のページが公開されます
【製品に関するお問い合わせ先】
松浦産業株式会社
本社営業部 TEL:0877-62-2555
東京営業部 TEL:03-5445-1567
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土、帰るテープ
■発売にあたって ―松浦産業株式会社 副社長 松浦英樹
このテープの製品名である「土、帰るテープ」は、松浦産業の本社がある香川県出身の作家、菊池寛先生の代表作「父帰る」から発案いたしました。そのため、パッケージも小説家風のイラストを採用しています。初披露となった昨年の農業WEEKで、自然環境に配慮した生分解テープの需要の高さを実感し、改めて、自社開発に踏み切ってよかったと思いました。
「わな縄」から始まり事業展開してきた松浦産業にとって「紐」は会社の軸です。昨今のプラスチックごみ問題などの時流から、持続可能な社会、そして、自社の事業継続のためにも“自然環境に優しい自社最高のテープをつくる”ことは最重要だと考えていました。しかし、資本力も開発力も大手企業には到底及ばない当社が、オリジナル製品の開発をするには様々なハードルがありました。開発にあたっては原料商社との出会い、また、補助金の助けなど、さまざまな仲間たちやご支援のおかげでこのテープができました。感謝いたします。
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松浦産業株式会社 副社長 松浦英樹
■会社概要会社名:松浦産業株式会社
代表取締役社長:松浦公之
本社所在地:香川県善通寺市上吉田町270-1
創業:1932年4月25日
資本金:8,000万円
従業員数:50名(2023年2月現在)
事業内容:PP・PE延伸テープ及びロープ、紙袋用把手、タックハンドル、SP(販促商品)、成型品
ホームページ:https://matsuura-sangyo.co.jp
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松浦産業本社
1932年にわら縄ロープ生産からスタートした松浦産業株式会社は、1966年からPP・PE延伸ロープ生産を始め本格的にプラスチック業界に進出しました。現在は紙袋用取っ手の国内トップシェアメーカーとして、食品・アパレル・小売など様々な業界の紙袋の取っ手やタックハンドル(ダンボールなどに直接貼るシールタイプの取っ手)を生産しています。また、プラスチックの成型技術を生かして、大型テーマパークのプラスチック容器や企業の販促商品なども生産しています。
「私たちは、幸せを運んでいる。」をビジョンに掲げ、松浦産業株式会社は創業から約90年、皆さまの直接手に触れる取っ手という商品を作ってまいりました。今後は、ニッチトップメーカーとして多様化する取っ手ニーズに対応しながらも、人々にとってより身近な衛生用品やプラスチック成型品事業、D2C事業に注力していきます。2021年にはトイレのふた裏に貼る消臭・抗菌・抗ウイルスシートを使った「アドレット(R)」による広告事業をスタート。2023年にはうどんが食べやすいよう人間工学に基づいて設計したプラスチック製容器「『とって』屋さんが作った『とって』おきのうどん鉢」で自社初のクラウドファンディングに挑戦、開発のきっかけや「取っ手」繋がりでの商品開発が各メディアで話題となった。
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