[HID調査結果] 2024年版「セキュリティ産業の現状」レポートを発表、トップトレンドはモバイルID、多要素認証と持続可能性
配信日時: 2024-03-22 13:10:00
AI(人工知能)に関する言及が初めて登場
HIDは物理セキュリティに関する「2024年版 セキュリティ産業の現状レポート」を発表。全世界11以上の産業から、様々な役職および規模の組織に属する当社のパートナー、エンドユーザー、およびセキュリティ・IT担当者2,600名に対して実施した調査結果から明らかになった今年の6つのトレンドは、(1)モバイルID、(2)多要素認証、(3)持続可能性、(4)生体認証、(5)ID管理クラウド化、そして(6)物理セキュリティにおけるAIの活用。
[画像: https://prtimes.jp/i/80531/8/resize/d80531-8-062fbdeb004561e72746-0.png ]
東京 2024年3月22日 - 信頼の ID ソリューションで世界をリードする HIDはこのたび、「2024年版 セキュリティ産業の現状レポート」を発表しました。このレポートは、全世界11以上の産業から、様々な役職および規模の組織に属する当社のパートナー、エンドユーザー、およびセキュリティ・IT担当者2,600名に対して実施した調査結果を分析したものです。
今後のイノベーションの推進における懸念事項とイノベーションを可能にするテクノロジーを深く掘り下げた「2024年版 セキュリティ産業の現状レポート」が、進化する課題に対してセキュリティ責任者や担当の方々が積極的な対策を講じるための一助となれば幸いです。2023年秋に実施した調査に基づく本レポートでは、以下の6つのテーマおよびトレンドが明らかになりました。
1. モバイルID - 今後5年以内には「当たり前」になる見込み
モバイル機器の普及により、IDのモバイル化も勢いを増している。エンドユーザー回答者のうち、およそ80%が今後5年以内に所属する組織でモバイルIDの運用を開始と回答。一方、セキュリティソリューションを提供する産業パートナーは、今後5年以内には顧客の94%がモバイルIDの導入を完了しているだろうとの、より前向きな見通しを示した。
2. 多要素認証 - 普及が進むが、ゼロトラストセキュリティ施策の導入スピードは遅い
エンドユーザー回答者の83%超が所属組織で多要素認証を既に導入済と回答、導入の主な理由はパスワードの脆弱性。このことは、多くの組織において多要素認証がゼロトラスト整備に向けた長い道筋の第一歩とされていることを示す。ゼロトラストとは、「何も信頼しない」ことを前提に組織のアクセス制御を厳格にするセキュリティの手法で、組織内外を問わずデフォルトで常時全員の認証を行うもの。調査からは、従業員数10万名超の組織の16%および従業員数1万名以下の組織の14%でゼロトラストを既に導入済、従業員数10万名超の組織の24%がゼロトラストの導入を進めていることが明らかになった。
多要素認証の普及に伴い、パスワード認証の終わりが目前に迫りつつある。公開鍵暗号方式を用いたフィッシングに強いFIDO認証などの新しい認証方式の登場は、ゼロトラスト・アーキテクチャの一部としてその堅牢性の強化に寄与する新しくよりセキュアな認証の選択肢への道を開くものである。
3. 持続可能性 - ビジネスにおける意思決定を左右する要素に
過去の調査に引き続き、ビジネス上優先度が高い項目として持続可能性が挙げられた。エンドユーザーおよびパートナー回答者が示した持続可能性の重要度は、5段階評価(5が最も高い)の4であった。加えて、エンドユーザー回答者の74%が持続可能性の重要性は過去1年で高まった、パートナー回答者の80%が顧客側での持続可能性の重要度が増す傾向にあると回答した。
ソリューションとしては今後も継続して省エネ、廃棄物低減および資源の最適利用に寄与するものが中心になると見られる。持続可能性目標の達成に寄与する2つの明確な戦略としては、クラウドベースのソリューションへの移行と、モバイル機器利用の増加が挙げられる。
4. 生体認証 - 勢いが継続
今回の調査の中で、SIを含むシステム業者は顧客の状況について、39%が指紋もしくは掌紋認証、30%が顔認証を運用中と回答した。生体認証導入の勢いは継続しており、顧客のうち8%は翌年中に、12%は今後3~5年の間にいずれかの方式の生体認証の試験または導入を計画していると回答した。
5. ID管理のクラウド化
エンドユーザー回答者のうち、ほぼ半数がクラウドベースのID管理に移行中、24%は既に運用中、 24%はクラウドベースのシステムを実装中と回答。パートナー回答者が挙げたクラウド化に際して顧客が直面するハードルは、レガシー/オンプレミス機器に対する高い信頼(28%)、予算不足(24%)、単純にクラウドベースのID管理に対する優先度の低さ(21%)であった。
6. ユースケースの分析に人工知能(AI)が到来か
ビジネス界を席巻している人工知能(AI)活用の話題であるが、多くのセキュリティ専門家はAIの分析能力をID管理強化に活用することは比較的容易で、AIにセキュリティシステム全体の情報を担わせるよりは、データ分析によって有効性の審査を支援する運用法が可能との見解を示した。調査では、エンドユーザー回答者の 35% が今後3~5年の間に何らかのAIについて試験または導入を計画、15%は既にAI搭載型の生体認証を導入済みと回答した。
本レポートの概要をまとめたインフォグラフィック(日本語)は、こちらからご覧いただけます。
https://prtimes.jp/a/?f=d80531-8-c3c75eb98a19d65c52da59abcfa390fd.pdf
グローバルデータや、さらに詳細な分析を掲載した本レポートの全文 (英語)は以下からご覧いただけます。https://hid.link/JAb
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