ベジタリア株式会社、Green Carbon株式会社と業務連携による農業分野のJクレジット創出推進
配信日時: 2023-09-22 11:00:00
スマート栽培暦(R)を用いて、J-クレジット創出に向けた水田のメタンガス削減を目指す
ベジタリア株式会社(本社:東京渋谷区、代表取締役社長: 小池 聡)は、気候変動対応型・農業DXとして展開している「スマート栽培暦(R)(水稲用)」システムを用いたメタンガス削減に関して、カーボンクレジット創出やJ-クレジット/ボランタリークレジット登録、販売までを一気通貫してサポートするGreen Carbon株式会社(代表取締役:大北潤、以下Green Carbon)と業務連携を開始いたしました。当社が展開する「スマート栽培暦(R)(水稲用)」にて提示される品種・地域ごとに最適な中干し手法を活用することで、中干し延長によって収量減や品質低下になることを懸念する農家のJ-クレジット創出への参画ハードルを軽減し、水田メタンガス削減の一助となることを共に目指してまいります。
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【Green Carbon社との連携の背景】
水田から発生するメタンは、土壌に含まれる有機物や、肥料として与えられた有機物から、嫌気性菌であるメタン生成菌の働きにより生成されます。水田からのメタンの発生を減らすには、落水期間を長くすること、灌水期間にメタンの元となる有機物を少なくすることが有効で、水稲栽培において通常行われる中干し期間を7日間延長することにより、メタン発生量を3割削減できることが確認されています。しかし、中干し期間の延長には過剰乾燥による根の障害など収量減収を招くリスクがあり、その実現には精緻な生育管理が必要とされています。
ベジタリアでは水田センサーとスマート栽培暦を使用して圃場環境を可視化し、中干し延長による水田からのメタン排出量を削減するとともに収量と品質の維持を同時に実現することを目指しています。圃場の水位管理グラフに一目でわかる「中干し期間」や、「J-クレジット条件クリア」アイコンの表示によって、排出量削減が「見える化」されるとともに、J-クレジット制度の申請にも対応をしていきます。
こうした取り組みをさらに進めるべく、カーボンクレジット創出やJ-クレジット/ボランタリークレジット登録、販売までを一気通貫してサポートする事業を展開しているGreen Carbon社と業務連携を開始いたしました。
この度の両社の業務連携を機に、今後は全国の水田農家へ展開し、2023年度中に約4,000ha(約12,000t-CO2e)での実証を進め、2025 年には全国で40,000ha(120,000t-CO2e)の削減を目指していきます。
J-クレジット制度は農業者にとっても、温室効果ガスの削減・吸収の取組により生じるクレジットから販売収入を得ることができるため活用が期待されている制度です。ベジタリアではJ-クレジット申請の負担が軽減するシステムの実現を目指しています。
【「スマート栽培暦(R)」について】
近年の異常気象により農業現場では、従来の栽培暦(地域に即した農作物ごとの生育を栽培方法などとともに示した栽培カレンダー)での対応が困難な状況が生じています。ベジタリアでは、こうした状況に対応すべく、これまで培ってきたスマート農業の知見・実績をもとに、「スマート栽培暦(R)」として、「農薬削減」「化学肥料削減」「環境配慮」「気候変動」に対応したソリューションを提供しています。
スマート栽培暦(R)システムでは、品質と収穫量を最大化するアルゴリズムに加え、水管理によるメタン削減が可能です。稲の生育への影響を最低限に抑えつつ、なるべく土壌を好気的な状態に保ち、有機物の投入量や投入時期をコントロールすることによってメタンの発生量削減の実現を目指します。
●メタンガス削減(中干し延長)と収量・品質確保の両立
直近2年以上の平均実施日数(目標値)と今年度の水位をグラフでわかりやすく表示。
一目で水田の中干し状況を確認できます。
AI生育モニタリング(草丈、茎数、SPAD)と圃場環境計測(気温・水温・地温)、日照状況や降水量、圃場カメラにて常に生育状態をモニタリングできるので、より緻密な生育状況把握により中干し開始時期の判断、中干し期間中の生育モニタリングによる追肥や中干し終了の判断などを機動的に行なうことができ、Jクレジット取得・販売による収入増と中干し延長による減収リスクの軽減を両立させた取組みをおこなうことができます。
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●みどりの食料システム戦略の温室効果ガス削減 「見える化」ラベルにも対応
水田の効果的な水管理とともに、バイオ炭施用、化学肥料・化学農薬の低減対応など、「見える化」ラベルを取得するために必要な肥料情報管理や資材の投入管理によるラベル取得サポートを行います。
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【アプリ概要】
名称:「スマート栽培暦(R)」
推奨環境:
<スマートフォン版>iOS 14.0以降、Android 10.0以降
<PC版>Windows 10(32/64bit)、Mac OS X以降
<ブラウザ> Google Chrome (最新版)、Microsoft Edge (最新版)、Safari (最新版)
ベジタリア株式会社について
ベジタリア株式会社は、スマート農業事業、GX(カーボンニュートラル/グリーントランスフォーメーション)事業、スマート防災事業を柱に、最新の科学とテクノロジーを駆使して、食・農・健康と環境のイノベーションにより、社会課題の解決を通じて地域経済を活性化させ、人々が安全で健康にいきいきと働き暮らすウェルビーイング社会の実現を目指しております。
水稲栽培に関しては、これまで、農林水産省の全国1,000ヶ所を対象とした大規模水稲栽培実証プロジェクト、スマート農業推進実証プロジェクト、農業の国家戦略特区である新潟市との連携協定による大規模水稲プロジェクトなど数多くの水稲栽培における研究・開発・実証を長年重ねてまいりました。また、農林水産省「スマート水田普及研究開発プラットフォーム」事務局として全国43都道府県の普及組織等と弊社水田センサーシステムを活用した実証を重ね、全国各地で気候変動・環境配慮型の「スマート栽培暦(R)」の社会実装が進んでおります。
ベジタリアのグループ会社として、水田センサ、環境センサ、防災センサなどを開発する(株)イーラボ・エクスペリエンス、全国で農業生産を行うベジタリアファーム(株)、営農支援ツール「アグリノート」を提供するウォーターセル(株)があります。
【会社概要】
会社名: ベジタリア株式会社
代表者: 代表取締役社長 小池 聡(こいけ・さとし)
本社: 東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー15F
設立: 2010年10月
事業内容: スマート農業事業、農業生産事業、GX(カーボンニュートラル/グリーントランスフォーメーション)事業、スマート防災事業
URL: https://vegetalia.co.jp/
Green Carbon株式会社について
Green Carbonは、「生命の力で、地球を救う」をビジョンとして掲げ、高炭素固定種苗の研究開発をメインに事業を展開しています。研究開発を基に、カーボンクレジット創出(J-クレジット/ボランタリークレジット)、登録、販売までを一気通貫してサポートする事業を展開しています。その他にも、農業関連事業、環境関連事業、ESGコンサルティング事業なども展開しております。
また、国内だけでなく、海外にも展開しておりフィリピン、オーストラリア、メキシコを中心に東南アジアから中南米まで、幅広い地域で事業を取り組んでおります。フィリピンでは現地の大学と連携し、水田のメタンガス削減プロジェクトの実証を進めております。オーストラリアでは、30haの炭鉱/農地でACCUs登録に向けたプロジェクトを開始予定です。メキシコでは、JICA(国際協力機構)と共に、農地貯留の実証を開始しております。
会社名: Green Carbon株式会社
代表者: 代表取締役 大北 潤
本社: 東京都港区南青山3-1-3スプライン青山東急ビル6F
設立: 2019年12月
事業内容: カーボンクレジット創出販売事業、農業関連事業、環境関連事業、
その他、関連する事業、及び、コンサルティング
URL: http://green-carbon.co.jp/
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