食欲の秋。旬の食材が腸内フローラに与える影響は?「秋の味覚分析レポート」
配信日時: 2022-09-27 10:00:00
キーワードは「きのこ」「果物」「炭水化物控えめ」
株式会社サイキンソー(本社:東京都渋谷区、代表取締役:沢井 悠、以下サイキンソー)は、腸内フローラ検査サービス「マイキンソー(Mykinso)」を通じて収集した個人の腸内フローラデータの分析レポート「秋の味覚分析レポート」を発表しました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/15042/36/resize/d15042-36-6b5d257969e195600113-0.png ]
「読書の秋」「スポーツの秋」「食欲の秋」など、秋を表す言葉はたくさんあります。中でも旬の味覚が豊富な季節のため、「食欲の秋」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。秋の味覚と言えば、イモ類、種実類、果実類など食物繊維が豊富な食材も多く、腸内細菌にとって良い働きをすることが知られています。
そこでサイキンソーは、秋の味覚と腸内フローラの関係性を調べるため、腸内フローラ検査 マイキンソー(Mykinso)利用者の中から秋( 9 月~ 11 月)に検査を受けた方のうち、 3,211 名を抽出し、秋の食材の摂取習慣との関係性を分析したレポート「秋の味覚分析レポート」を作成しました。秋の味覚が腸内フローラにどのような影響を与えるのでしょうか。
本レポートのまとめ
腸内フローラ判定の良さに特に影響がある秋の食材は「きのこ類」「果物類」
「きのこ類」「果物類」の摂取頻度が多いほど腸内フローラ判定は良くなる傾向にあるが、ともに毎日2回以上摂取している方は腸内フローラ判定が悪くなる傾向に
「きのこ類」の摂取頻度が高く「炭水化物」の摂取頻度が低いと、酪酸産生菌の保有割合が高い傾向に
[表: https://prtimes.jp/data/corp/15042/table/36_1_a3c78fe78f40665e7a598ec012df5c67.jpg ]
■分析結果の詳細
1 . 腸内フローラ判定の良さに特に影響がある項目は「きのこ類」「果実類」の摂取頻度
腸内フローラ判定※ 1 と、表に示した秋の味覚に関する質問項目の相関性を分析したところ、特に影響がある項目は「きのこ類」「果物類」となりました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/15042/36/resize/d15042-36-06089e7c7fadcd332a27-1.jpg ]
※ 1 腸内フローラ判定:腸内フローラを構成する各菌のバランスを算出し、腸内環境の良し悪しを総合的に判定するものです。判定は A 、B、C、D、E の 5 段階に分かれ、A が最もよく、Eが最も悪い評価です。
次に、「きのこ類」と「果物類」に焦点を当てて腸内フローラ判定の良し悪しとの関係性について見ていきます。
2 . 「きのこ類」の摂取頻度が高いと腸内フローラ判定が良い傾向に
グラフから、「きのこ類」の摂取頻度が増えるごとにA判定の割合が高くなることがわかります。毎日 1 回以上 2 回未満の摂取群では、 A、 B 判定の方が半数を越えており、「きのこ類」の定期的な摂取が腸内フローラに良い影響であることがわかりました。ただし、毎日 2 回以上のケースにおいては、 A 判定、 B 判定ともに減少するため、その他の要因も含め腸内フローラになんらかの悪い影響があるかもしれません。
[画像3: https://prtimes.jp/i/15042/36/resize/d15042-36-a82a3f1173ed3ce76b2b-2.jpg ]
3 . 「果物類」の摂取頻度が高いと腸内フローラ判定が良い傾向に
「果物類」も「きのこ類」と同様の傾向を見て取ることができます。摂取頻度が増えるとA判定の人の割合が高くなり、毎日 1 回以上 2 回未満の頻度で摂取している群では、 A 判定、 B 判定の人が半数を越える結果となりました。毎日 2 回以上のケースにおいては「きのこ類」と同様に、 A 判定・ B 判定ともに減少することがわかりました。腸内細菌にとって良い働きをするとされている「きのこ類」や「果物類」であっても、毎日 2 回以上のケースにおいては、腸内フローラに悪い影響があるかもしれません。
[画像4: https://prtimes.jp/i/15042/36/resize/d15042-36-5e46a6b9dac8150c21f9-3.jpg ]
4. 「きのこ類」の摂取頻度が高く、「炭水化物(精白米、パン類、麺類、餅)」の摂取頻度が低いと酪酸産生菌の保有割合が高い
次に、腸内フローラ判定の高さに特に影響があった「きのこ類」に関して、きのこご飯といった白米との食べ合わせも考えられることから、「炭水化物(精白米、パン類、麺類、餅)」との関係性を探ります。どちらも一般的に酪酸産生菌※ 2 のエサとなることが知られているため、これらの摂取頻度と酪酸産生菌の保有割合を分析しました。結果は青で示した「炭水化物」の摂取頻度が 1 日 1 回未満の群のほうが、オレンジで示した 1日 1 回以上の群と比較して酪酸産生菌の保有割合が高く、さらに「きのこ類」の摂取頻度が多い人ほど保有割合も高いことがわかりました。
[画像5: https://prtimes.jp/i/15042/36/resize/d15042-36-ca3350a5ca98ad4a6c85-4.jpg ]
※ 2 酪酸産生菌:酪酸産生菌は主に酪酸を産生する菌です。主に腸内の炎症の抑制、アレルギーなどの免疫機能の調整、肥満の予防、代謝の促進などの健康効果が期待できます。
■秋の味覚データに関する考察
今回の分析から、秋の味覚のなかでも特に「きのこ類」と「果物類」の摂取頻度が高い方々の腸内フローラ判定が良いことがわかりました。ただし、一日 2 回以上の摂取では判定が下がる傾向にあり、その他の要因も考えられるとはいえ、体に良いとされている食物であってもも取りすぎは良くないことが言えそうです。また、「きのこ類」と「炭水化物(精白米、パン類、麺類、餅)」の相関解析では、精製された炭水化物の摂取頻度が低いほうが酪酸産生菌の保有量に良い影響を与えていることがわかりました。特に白米は酪酸産生菌のエサとなる食物繊維が豊富ですが、一部を玄米・雑穀米に切り替えていくなど、工夫の余地がありそうです。今年の秋は炭水化物を抑えつつ、松茸をはじめとするきのこや、ブドウ・柿・梨などの果物を食べてみてはいかがでしょうか。
■「日本人の腸内フローラデータ分析」に関して
サイキンソーはこれまでの約 60,000 件の検査を実施してきました。「日本人の腸内フローラデータ分析」は、研究活動とは異なる観点から蓄積してきた腸内フローラデータを分析し、「腸と健康」についてより多くの方に身近に感じていただけるようなレポート形式のコラム連載です。腸内細菌叢研究をはじめ、弊社のビッグデータ収集もまだまだ道半ばではありますが、世代ごとの傾向や保有菌と生活習慣との関連性などを読み解きながら、データサイエンスによる腸内細菌の解明に向けて発信してまいります。
■マイキンソー(Mykinso)について
[画像6: https://prtimes.jp/i/15042/36/resize/d15042-36-d89b04cc2441b22dd597-5.png ]
自宅で誰でも簡単にできる腸内フローラ(腸内細菌叢)検査サービス。有益菌の代表格として知られるビフィズス菌の他、乳酸産生菌や、酪酸産生菌、エクオール産生菌の割合もわかります。全国900件以上の医療機関で受けられる「マイキンソー プロ(Mykinso Pro)」や乳幼児に特化した検査サービス「マイキンソー キッズ(Mykinso キッズ)」も展開しています。
サービスサイト:https://mykinso.com/
紹介動画:https://youtu.be/GtIxFi92RFA
■会社概要
「細菌叢で人々を健康に」を企業理念として、腸内フローラをはじめとする人体の常在細菌叢をデータサイエンスの力で解き明かし、ヘルスケアに貢献することを目指しています。
会社名:株式会社サイキンソー
設立: 2014 年 11 月 19 日
所在地:東京都渋谷区代々木 1 - 36 - 1 オダカビル 2 階
代表者:代表取締役 沢井 悠
主な共同研究先:大阪大学微生物病研究所
HP:https://cykinso.co.jp/
■本リリースに関するお問い合わせ
株式会社サイキンソー 広報 村上
電話:080-8547-8408
メールアドレス:pr@cykinso.co.jp
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