大塚メディカルデバイス Paradise™超音波腎デナベーションシステム:TCT年次総会でRADIANCE-II米国ピボタル試験データを発表

プレスリリース発表元企業:Otsuka Medical Devices Co., Ltd.

配信日時: 2022-09-20 11:17:00

大塚メディカルデバイス Paradise™超音波腎デナベーションシステム:TCT年次総会でRADIANCE-II米国ピボタル試験データを発表

コントロール不良の高血圧患者を対象とした試験で有意な降圧効果を達成

(東京)-(ビジネスワイヤ) -- 大塚ホールディングス株式会社の100%子会社である大塚メディカルデバイス株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:東條紀子、以下、大塚メディカルデバイス)は、高血圧患者を対象としたParadise™超音波腎デナベーション(uRDN)システム*1の米国FDA IDEピボタル試験、RADIANCE-IIの詳細データを発表しました。

本試験結果は、Transcatheter Cardiovascular Therapeutics (TCT) 年次総会2022のLate Breaking Clinical Scienceセッションにて、Co-Principle InvestigatorsであるAjay Kirtane教授(Columbia University, Vagelos College of Physicians and Surgeons/NewYork-Presbyterian Hospital)により発表されました。今年7月に大塚メディカルデバイスとその米国子会社のReCor Medical, Inc.(以下、ReCor社)が発表したように、RADIANCE‐II試験の主要評価項目である2ヵ月後の日中自由行動下収縮期血圧(Daytime ASBP)が、統計学的に有意な低下を示しました。本報告はこれに続くもので、非常に期待される結果が得られました。

RADIANCE‐IIピボタル試験は、米国FDAの IDE*2下で実施された多施設共同国際無作為化シャム対照試験です。8か国60以上の施設においてスクリーニングされた1,038人の被験者のうち、224人のコントロール不良高血圧患者(最大2種類の降圧剤服用)が、uRDN群とシャム群に2対1の割合で割付けられました。被験者は2ヵ月のフォローアップ期間を通して、規定の安全性血圧基準を超えない限り、降圧剤の服用を中止した状態でフォローされました。2ヵ月後の有効性の評価項目では、日中自由行動下収縮期血圧(Daytime ASBP)の平均値がuRDN群では7.9 mmHg低下したのに対し、シャム群では1.8 mmHg低下し、群間差で6.3 mmHgの統計学的有意差を示しました(p <0.0001 )。夜間ABPM、24時間ABPM、家庭、診察室血圧でも、同様の血圧低下が示されました。30日経過時点で主要有害事象(Major Adverse Events(MAE))は両群において確認されませんでした。6ヵ月後に主要安全性評価項目は評価され、被験者は60ヵ月間フォローされます。

「今回の結果は、高血圧治療において重要な意義があると考えます。」と同試験Co-Principal InvestigatorsであるAjay Kirtane教授はコメントしています。「コロナ禍という困難な状況にもかかわらず、この厳格な臨床試験を遂行するためにご尽力いただいた全ての被験者、治験担当医師、コーディネーターの方々に、Co-PIとSteering Committeeを代表して、感謝申し上げます。」

「今回のデータにより、本治療が高血圧の治療選択肢となり得ることをさらに裏付けることができました。」と同じくCo-Principal InvestigatorsであるMichel Azizi教授(Medicine at Université Paris Cité, Hôpital Européen Georges Pompidou, Paris, France)は同調しています。「本試験における有効性は、すべての血圧測定項目で一貫しており、先に実施した薬剤不使用のSOLO試験および3種類の降圧剤の配合剤を使用したTRIO試験の結果とも一致していることから、広範の高血圧に対してuRDNの治療効果が期待できるといえます。今回の結果は、欧州心臓病学会にて最近発表された、コントロール不良の高血圧治療において腎デナベーションの使用を支持するというコンセンサスステイトメントにも沿う形になっています。SOLO試験の36ヵ月データ、TRIO試験の24ヵ月データで示されているように、本試験でもこの有用性が長期的に維持されることが明らかになれば、RADIANCE試験プログラムで示された降圧量は、心血管リスク低減との関連が示された過去の降圧剤試験の結果と同様に、大きな意味を持つと考えます。」とコメントしています。

大塚メディカルデバイスの取締役副社長小林和道は、「高血圧の患者さんにとっての新たな治療選択肢の確立に向けて、大きく前進しました。」と述べました。「今後もグローバルな研究開発体制で、既存の治療法では十分な効果が得られない患者さんや、未だ有効な治療方法が確立されていない疾患領域に挑戦していきます。」

また、ReCor社のPresident & CEO アンドリュー・ワイスは、「今回の結果に感激しています。uRDNによって血圧のコントロールに悩んでいる様々な高血圧患者さんにおいて血圧降下が期待できるという新たなエビデンスとなりました。世界中の医師や規制当局と協力して、高血圧の改善を待ち望む患者さんに新しい治療を提供できるようになることを心待ちにしています。」と述べました。

*1  超音波腎デナベーションシステム
既存の治療では効果が期待できない高血圧患者の腎交感神経を焼灼することで、腎交感神経の過活動を抑制し、血圧を下げることが期待されている新しい治療法

*2  IDE(治験用医療機器に対する適用免除)
FDA(米国食品医薬品局)が設定している申請の一つ。安全性および有効性を評価するために実施する臨床試験において、使用する医療機器の出荷について、通常であれば適用される製品ごとの承認取得等の規制を、一定条件下で免除する制度

【参考】
大塚ホールディングス株式会社 
https://www.otsuka.com
大塚メディカルデバイス株式会社
https://www.omd.otsuka.com/
ReCor Medical, Inc.
http://www.recormedical.com/



businesswire.comでソースバージョンを見る:https://www.businesswire.com/news/home/20220919005880/ja/

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