オリンパス、英国医療機器メーカーArc Medical Design 社の買収契約を締結

プレスリリース発表元企業:オリンパス株式会社

配信日時: 2020-08-07 15:00:00

オリンパス株式会社(社長:竹内 康雄)は、オランダの製薬会社 Norgine BV(本社:アムステルダ
ム)の子会社である英国医療機器メーカー、Arc Medical Design Limited(本社:リーズ、以下 Arc
Medical Design 社)の株式 100%を取得する契約を締結しました。



当社は自社開発にとどまらず、最適なパートナーとの M&A を通じて、消化器疾患治療機器のラインアップ拡充や、大腸がんの診断・治療補助デバイスの開発に努め、早期診断、低侵襲治療に対する当社のコアコンピタンスをより強固なものとしていきます。

本契約により、当社は Arc Medical Design 社の革新的な製品に関するすべての権利を取得します。当社はこれまでも ENDOCUFF VISION™について、欧米市場で独占販売契約を有していました※1 が、今後は全ENDOCUFF製品群※2 に関する設計、製造、販売、事業戦略を担うことになります。本製品群の導入により、医療コストの削減、および患者さんの QOL 向上にさらに貢献してまいります。

当社消化器治療機器ビジネスユニットの Vice President である Mike Callaghan は、「Arc Medical Design 社をオリンパスグループにお迎えすることを大変喜ばしく感じています。ENDOCUFF VISION™は、当社の治療機器ポートフォリオにおける重要な製品であり、ENDOCUFF 製品群全体を当社が世の中に提供できることは大変素晴らしいことです。」と語っています。

当社がこれまで欧米市場で販売を手がけていた Arc Medical Design 社の主力製品 ENDOCUFF VISION™は、大腸内視鏡の先端に取り付ける機器です。円周上にフレキシブルアームを備えた独自のデザインにより、フレキシブルアームが大腸のひだを掻き分け、粘膜を固定することで、大腸内視鏡検査や内視鏡的ポリープ切除術などにおける視認性の維持に貢献するように設計されています。


[画像: https://prtimes.jp/i/49310/55/resize/d49310-55-379127-0.jpg ]

ENDOCUFFの技術を用いた大腸内視鏡検査は、標準的な大腸内視鏡検査と比較して、腺腫検出率(ADR)を最大11%上昇させることが研究※3により示されています。この研究によれば、ADRが1%向上するごとに大腸がんのリスクが3%減少するとされています。したがって、検出率の向上により、より正確な診断が可能になれば、男女ともにがんの主要な死亡原因となっている大腸がんの死亡数の減少に貢献する可能性があります。ENDOCUFFは、腺腫性ポリープの早期発見・治療に貢献していると考えられています※4。

当社は、Arc Medical Design社を子会社化することで、医療技術に関する専門性をさらに向上させるだけでなく、内視鏡分野におけるリーダーシップを強化することで、世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現に貢献してまいります。

※1 日本国内販売なし、医薬品医療機器等法未承認品
※2 ENDOCUFF™、ENDOCUFF GLIDE™、ENTEROCUFF™、WIDE-EYE™ POLYTRAP、および現在開発中の複数の製品が含まれます。
※3 Williet, N., Tournier, Q., et al. Effect of Endocuff-assisted colonoscopy on adenoma detection rate: meat-analysis of randomized controlled trials. Endoscopy, 50(9), 846-860. Doi:10.1055/a-0577-3500. Available at: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29698990
※4 Corley DA, Jensen CD, Marks AR, et al. Adenoma Detection Rate and Risk of Colorectal Cancer and Death. N Engl J Med. 2014;370:1298–1306. Available at:
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4036494/

本リリースに掲載されている社名及び製品名は各社の商標または登録商標です。

オリンパスの治療機器事業について
オリンパスの治療機器事業は、医療分野における革新的な技術と製造技術で医療従事者のみなさまとともに歩んでまいりました。診断そして低侵襲治療において、より良い臨床結果を生み、医療経済にベネフィットをもたらし、世界の人々の健康やQOL向上に貢献してまいります。ポリープ切除用のスネア開発に始まり、外科用デバイスの開発や処置具のラインアップの拡充などを経て、様々な製品が疾患の予防、診断、治療に役立っています。詳しくは、www.olympus.co.jp/ をご覧ください。

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