米消費に減速の兆し―7月の小売売上高は0.6%減、消費者心理も悪化

2026年8月18日 10:36

印刷

記事提供元:International Business Times

Photo by Moses Malik Roldan on Unsplash

Photo by Moses Malik Roldan on Unsplash[写真拡大]

 米国で個人消費の減速を示す経済指標が相次いでいる。7月の小売売上高は前月比0.6%減少し、ゴールドマン・サックスは実質消費支出の伸びが2026年下半期に鈍化すると予想している。

 ゴールドマン・サックスのチーフエコノミスト、ヤン・ハチウス氏は、米ヤフー・ファイナンスが取り上げたリポートで「今後、個人消費の伸びは低調になると予想している」と指摘した。

 ハチウス氏は「7月の小売売上高が減少した一因には、アマゾン・ドット・コムのプライムデーが例年より早く実施されたことによるマイナスの影響がある」と説明した。

 そのうえで「修正後の月ごとの動きは、春の実質消費支出の強さが税還付の急増による一時的なものだったとのわれわれの見方と、より整合的になっている。実質キャッシュフローが停滞するなか、実質消費支出の伸びは下半期に1~1.5%へ鈍化すると予想する」とした。

 ミシガン大学が8月14日に発表した8月の消費者態度指数の速報値は51.0となり、7月の確報値55.2から7.6%低下した。2カ月続いた改善が途切れた。

 指数は、ロイター通信がまとめたエコノミスト予想の54.5も大きく下回った。前年同月の58.2と比べると12.4%低い。

 ミシガン大学消費者調査のジョアン・スー所長は、共和党支持者の指数が前月から特に大きく低下し、「2024年の大統領選挙以降で最低になった」と説明した。

 スー所長は「月初にみられた消費者心理の悪化はさまざまな人口層に広がったが、特に高齢者、低所得者、大学の学位を持たない人で大幅な低下がみられた」と指摘した。

 「これらの層はいずれも、インフレによって購買力が損なわれた場合の影響を特に受けやすい。全消費者のうち、今後1年間の所得の伸びがインフレ率を上回ると予想する割合は8%にとどまり、2024年12月の18%から低下した。物価高が引き続き重荷になるとの見方を反映している」と述べた。

 米商務省傘下の国勢調査局が同じく8月14日に発表した7月の小売・外食売上高は、季節調整済みで前月比0.6%減の7636億ドルだった。市場予想の0.1%増に反して減少し、2025年5月以来、14カ月ぶりの大幅な落ち込みとなった。前年同月比では5.0%増加した。

 この統計は物価変動を調整していない名目値で、主としてモノの販売を対象とする。このため、サービスを含む個人消費支出全体が7月に減少したことを直接示すものではない。

 市場では今週、ホーム・デポ、ロウズ、ターゲット、ウォルマートなど米小売り大手の決算が、消費動向を見極める追加材料となる。

※この記事はInternational Business Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

関連キーワード

関連記事