ジェイテック、27年3月期収益拡大へ、テクノロジスト700名体制と多角化が牽引

2026年4月7日 07:37

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 ジェイテック<2479>(東証スタンダード、名証メイン)はテクノロジスト派遣の「技術商社」を標榜し、製造業の開発・設計部門に技術者を派遣する技術職知財リース事業を展開している。中期目標としてテクノロジスト700名体制早期実現に向けた人材採用・教育の強化、長期目標としてM&Aや新規事業による強固かつ多角的な経営基盤の構築を推進している。26年3月期は減収減益予想(26年3月13日付で下方修正)だが、積極的な事業展開で27年3月期の収益拡大を期待したい。株価は上値が重くボックス展開の形だが、レンジ下限で調整一巡感を強めている。高配当利回りなども支援材料であり、出直りを期待したい。

■技術者派遣の「技術職知財リース事業」を展開

 製造業の開発・設計部門に技術者を派遣する「技術職知財リース事業」を展開している。専門教育による知識を基盤として、新たな付加価値を顧客に提供する社員を「テクノロジスト」と呼称し、一般的なエンジニアと区別している。そして「技術商社」を標榜し、テクノロジストが保有する知恵を提供(リース)することで顧客とともに新たな価値を創造する「技術職知財リース事業」としている。なお一般派遣およびエンジニア派遣事業については25年3月期より全業務を休止した。

■取引先は上場企業および優良中堅企業が中心

 25年3月期業種別売上高構成比は自動車関連が21.5%、航空機・宇宙関連が4.0%、産業用機器関連が24.5%、精密機器関連が3.1%、情報通信機器関連が2.9%、電子・電気機器関連が8.2%、半導体・集積回路関連が6.7%、情報処理関連が14.7%、建築関連が10.4%、その他が4.0%だった。産業用機器関連が上昇傾向となっているが、これは半導体関連装置の増加によるものである。これを除けば特定の業種に偏らない構成となっている。

 売上高上位顧客企業(順不同)はデンソーテン、ヤマハ発動機、本田技研工業、日立GEニュークリア・エナジー、ヤマハ、三菱重工業、東レエンジニアリング、MHIパワーコントロールシステムズ、オムロン、LIXILだった。独立系の技術者派遣会社として、上場企業および優良中堅企業160社以上と幅広く取引があり、機械設計開発、電気・電子設計開発、ソフトウェア開発、建築設計の4分野を柱として、業種別にも幅広く展開していることが特徴だ。

 連結ベースの在籍テクノロジスト数は25年3月期末時点で388名となり、25年4月の新卒採用は43名だった。単体ベースの在籍テクノロジスト数は25年3月期末時点で230名となり、25年4月の新卒採用は6名だった。また単体ベースの平均稼働率(休職者を除く)の半期別推移は、23年3月期上期が95.6%で下期が97.2%、24年3月期上期が97.7%で下期が98.6%、25年3月期上期が96.5%で下期が97.8%だった。単体ベースの稼働時間(平均月間工数)の推移は23年3月期が177.3時間/人、24年3月期が175.5時間/人、25年3月期が174.9時間/人だった。単体ベースの平均単価(知財リース)の半期別推移は23年3月期上期が4465円で下期が4498円、24年3月期上期が4729円で下期が4715円、25年3月期上期が4886円で下期が4854円となっている。なお新卒採用のテクノロジストは下期に向けて稼働が本格化する。

■テクノロジスト700名体制の早期実現目指す

 成長戦略としては、中期目標としてのテクノロジスト700名体制の早期実現に向けた人材採用・教育の強化、長期目標としてのM&Aや新規事業による強固かつ多角的な経営基盤の構築を掲げている。

 中期経営計画(26年3月期~28年3月期)では、最終年度28年3月期の業績目標値を売上高49億円、営業利益5億97百万円、経常利益5億97百万円、親会社株主帰属当期純利益3億28百万円としている。基本方針としては、持続的な成長に向けた収益基盤の強化、財務基盤の一層の強化と安定した株主還元、投資の拡大による成長の促進と多角的な収益源の確保を推進し、技術職知財リース事業の事業基盤をより強固なものとしつつ、事業の多角化により企業価値の向上・株主価値の向上を実現することを目指す。

 持続的な成長に向けた収益基盤の強化では、能力を重視した厳選採用の継続によるテクノロジスト700名体制の早期実現、技術力と高いヒューマンスキルを兼ね備えた特長のあるテクノロジストの育成、グループ内連携による採用・営業の強化と効率化を推進する。財務基盤の一層の強化と安定した株主還元では、ROEに重点を置いた経営、配当等による株主還元の強化を推進する。投資の拡大による成長の促進と多角的な収益源の確保では、新技術分野へのアライアンスやM&Aへの注力、収益源の多角化による事業ポートフォリオ拡大を推進する。

 22年1月には、リスキリングビジネスおよび空間ビジネスの新規事業領域として「まなクル事業」を発表した。独自の人材育成カリキュラムや最新技術に関するノウハウを基軸として生活支援コミュニティー・スペースを提供し、法人から個人に至るまで「働くこと」「学ぶこと」を支援するサービスである。23年3月期末の直営店は全国8拠点で、24年3月期はフランチャイズ出店を計画している。23年3月には「まなクル事業」の拠点を活用した上名古屋学区防災安心まちづくり委員会(名古屋市)との「大規模災害時における地域と事業所との支援協力に関する覚書」の締結を発表した。全国8拠点の「まなクル事業」を活用して社会貢献活動に貢献する方針だ。25年3月には「まなクル」で開講しているオリジナルカリキュラムが、経済産業省の第4次産業革命スキル取得講座の認定、および厚生労働省の専門実践教育訓練講座指定を受けた。

 23年3月には日本ウインドサーフィン協会とオフィシャルパートナー契約を締結した。日本ウインドサーフィン協会のオフィシャルパートナーとして、大学生対象の種目である学連主催の主要な大会の振興を積極的に支援する。そして直近では25年2月に神奈川県横須賀市の津久井浜で開催されたウインドサーフィンレース「プレ新人戦」に協賛、25年8月に蒲郡市ラグーナビーチで開催されたウインドサーフィンレース「JWAプリンセスカップ」に協賛、25年12月に長崎市サンセットマリーナで開催されたウインドサーフィン「九州学生ボードセーリング選手権大会」に協賛した。

■26年3月期減収減益予想だが、27年3月期収益回復期待

 26年3月期の連結業績予想(26年3月13日付で下方修正)は、売上高が前期比2.7%減の33億円で、営業利益が45.3%減の1億80百万円、経常利益が52.1%減の1億58百万円、親会社株主帰属当期純利益が58.3%減の95百万円としている。

 前回予想(25年5月14日付の期初公表値、売上高40億円、営業利益4億円、経常利益4億円、親会社株主帰属当期純利益2億40百万円)に対して、売上高を7億円、営業利益を2億20百万円、経常利益を2億42百万円、親会社株主帰属当期純利益を1億45百万円、それぞれ下方修正した。

 従来の増収増益予想から一転して減収減益予想とした。海外動向に一部触発された不透明な景気状況により、各種交渉が思うように進まぬまま停滞が予想以上に停滞するなどの状況で売上高が伸び悩み、一時的な費用の増加も影響する見込みとなった。

 未定としていた配当予想については、会社設立30周年記念配当3円を実施し、普通配当10円と合わせて前期比3円増配の13円(期末一括)とした。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比1.6%減の24億93百万円、営業利益が43.3%減の1億30百万円、経常利益が53.9%減の1億06百万円、親会社株主帰属四半期純利益が54.9%減の67百万円だった。

 減収減益だった。売上面は請負受託案件の回復遅れが影響した。利益面は販管費を圧縮したが、売上高の減少により売上総利益が減少した。セグメント別に見ると、技術職知財リース事業は売上高が1.6%減の24億93百万円、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が7.6%減の4億93百万円だった。なお一般派遣およびエンジニア派遣事業は25年3月期より全業務を休止している。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高8億11百万円で営業利益22百万円、第2四半期は売上高8億15百万円で営業利益39百万円、第3四半期は売上高8億67百万円で営業利益69百万円だった。

 26年3月期は下方修正して減収減益予想だが、積極的な事業展開で27年3月期の収益拡大を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価は上値が重くボックス展開の形だが、レンジ下限で調整一巡感を強めている。高配当利回りなども支援材料であり、出直りを期待したい。4月6日の終値は237円、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS11円85銭で算出)は約20倍、前期推定配当利回り(会社予想の13円で算出)は約5.5%、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS177円22銭で算出)は約1.3倍、そして時価総額は約20億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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