関連記事
株主優待俱楽部運営:ウィルズ、上場後の株価動向は堅調
ウィルズ(4482、東証グロース市場)。株主優待商品交換サイト「プレミアム優待倶楽部」運営。時流を反映した企業といえよう。2019年12月上場後の収益動向が、それを如実に物語っている。
【こちらも】トヨタのここにきての「株主優待策」実施の意図はどこにあるのか!?
上場後初決算の19年12月期は「54.4%増収、181.7%営業増益」。翌20年12月期は連結決算に移行。「売上24億3300万円、3億9900万円」で再スタート。その後「38.8%増収、30.6%増益」-「13.0%増収、34.6%増益」-「17.4%増収、30.2%増益」-「13.2%増収、13.2%増益」。そして今12月期は「10.0%増収(55億8000万円)、11.6%増益(11億5000万円)」計画。第2四半期実績「24億2000万円、5億2600万円」と順調。
プレミアム株主優待倶楽部加入社数は前期末で、6社増の96社。
株主優待策の歴史は旧い。1899年(明治32年)の東武鉄道が発端。300株以上を有する大株主に「株主優待乗車証」を提供した。が本格化したのは戦後。
近年拡幅が起こっている。上場企業の約30%/約1300社以上が実施、24年12月末の株主優待策実施企業は1526社に及んでいる。今年に入ってもウィルズは開拓の手を緩めていない。8月18日から9月12日の約1カ月間で新たに4社を増加させている。
上場企業が株主優待策を執るメリットとして、こんな指摘がなされる。「個人株主増/長期保有者増」「流通出来高の増加」「株主のデジタル化に伴う株主管理コストの圧縮」。
ウィルズのホームページには代表的な加入企業が示されているが、各社の間から「2年で株主数が約6割増加/株価が約4割上昇」(タケダ)、「売買高が約3.6倍に」(アクセスグループ・HD)とする声が記されている。
またウィルズは株主優待倶楽部加入の効能づくりの手も緩めていない。8月末からは「優待倶楽部のポイントを活用した、ふるさと納税」を開始した。当初自治体数:30からスタート、「順次拡大」としている。
ウィルズは現社長の杉本光生氏により、2004年10月に設立された。リクルートコスモス/インテリジェンス/アイ・アールジャパン/ストラテジック・アイアールとIR部門を経た御仁によって「企業と投資家を繋ぐ」とする視点から設立された。
ウィルズの本稿作成中の株価は710円水準。予想税引き後配当利回り1.45%余。年初来安値555円(4月)から高値751円(9月)まで切り返し、揉み合い水準。上場後は1対4の株式分割、増配基調と株主対応も前向き。さて・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)
スポンサードリンク
