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世界同時株安にバフェット氏の不穏な動き?
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●世界同時株安の裏でバークシャーの現金保有高が過去最高に
ロイター通信によると、著名投資家であるウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイが3日に発表した6月末時点の現金保有高が、過去最高を更新していることが分かった。
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アップル株の保有高も約半分に減らしていることも分かった。
日経平均は8月に入り、一時7月につけた高値から約10,000円値を下げ、米国、欧州の株価も大幅に下落するなど、世界同時株安となっている。この株安を読み切ったかのような、バフェット氏の動きにも見える。
バフェット氏は今後もリスク・オフに入り、世界同時株安はまだまだ続くのだろうか?
●直近のバフェット氏の動き
バークシャーは7期連続で売り越しており、特にアップル株は第2四半期(4‐6月)に50%売却していることを明らかにしている。保有株を半減しても、バークシャーにとってアップルは最大組み入れ銘柄であることには変わりない。
売却が発覚する前、アップルは四半期決算が増収に転じ、AI(人工知能)が売り上げを押し上げるとの明るい見通しを発表していた。
バークシャーはアップルに対し、失望売りしたわけではなく、単純に利益確定売りだった可能性は高い。
●注目される次なる一手
バフェット氏は「良い球が来た時しかバットを振らない」と述べており、5、6月のS&P500が最高値更新を続けていた時でも、投資機会の乏しさを嘆いていた。
今回の世界同時株安をバフェット氏が予見していたかどうかは定かではないが、少なからず上昇相場に対し違和感を抱いていたことは間違いないだろう。
バフェット氏の投資手法は暴落前に株を売り、暴落時に株を買う逆張り手法であることで知られている。2008年のリーマンショック前にも現金比率を高めていた。
まだ世界同時株安についてのバフェット氏の発言は無いが、バフェット氏の言う“バットを振る”タイミングが到来していることは間違いないだろう。
ただ、FRBの緊急利下げの可能性や、ハリス氏が台頭している米国大統領選挙、中東情勢と不確実な要素が多く、バットを振るのはまだ先になるかもしれない。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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