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18日の香港市場概況:ハンセン0.1%安で3日続落、中国不動産セクターに売り
*18:00JST 18日の香港市場概況:ハンセン0.1%安で3日続落、中国不動産セクターに売り
18日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比20.57ポイント(0.11%)安の17915.55ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が5.38ポイント(0.08%)安の6368.10ポイントと3日続落した(ハンセン指数は約1カ月半ぶり安値)。売買代金は923億4230万香港ドルと低迷している(17日の前場は963億2430万香港ドル)。
前日までの軟調地合いを継ぐ流れ。中国不動産業の業績懸念がくすぶっているほか、通商問題を巡り、中国と西側諸国が対立を深めていることもネガティブ材料だ。中国商務部は17日、欧州連合(EU)から輸入する豚肉と関連製品について、反ダンピング(不当廉売)調査を開始したと発表。EUが先ごろ、中国製の電気自動車(EV)に追加関税を課すと決めたことに対抗した措置とみられている。中国製EVに対しては、バイデン米政権も制裁関税を引き上げる見通しだ。対外関係の悪化が中国経済に影を落とすと危惧されている。もっとも、下値は限定的。米ハイテク株高が好感されたほか、中国の産業支援策に対する期待感などで、指数は小高く推移する場面もあった。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、創薬支援の無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が3.8%安、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が3.2%安、中国オンラインゲーム大手の網易(ネットイース:9999/HK)が3.1%安と下げが目立った。
セクター別では、中国の不動産が安い。上記した龍湖集団のほか、中国海外宏洋集団(81/HK)が2.7%、中国海外発展(688/HK)が2.5%、遠洋集団HD(3377/HK)が2.2%、中国金茂HD(817/HK)が1.6%ずつ下落した。
レストランチェーンや酒造の飲食関連もさえない九毛九国際HD(9922/HK)が4.1%安、百勝中国HD(9987/HK)が2.5%安、海底撈国際HD(6862/HK)が2.4%安、華潤ビールHD(291/HK)と珍酒李渡集団(6979/HK)がそろって2.2%安で取引を終えた。高級白酒の値下がり基調を受け、白酒(中国の蒸留酒)メーカーの珍酒李渡集団は6月に入り、ほぼ一本調子で株価が下げている。
半面、海上輸送やコンテナ生産・リースの海運セクターは高い。中遠海運HD(1919/HK)が5.5%、海豊国際HD(1308/HK)が4.4%、東方海外(316/HK)が3.9%、勝獅貨櫃(716/HK)が12.0%、中国国際海運集装箱(2039/HK)が5.7%ずつ上昇した。
半導体や通信設備、スマートフォン部材などハイテク関連も物色される。華虹半導体(1347/HK)が3.8%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.2%高、中興通訊(763/HK)が2.1%高、京信通信系統HD(2342/HK)が1.8%高、舜宇光学科技(2382/HK)が3.8%高、瑞声科技HD(2018/HK)が2.5%高で引けた。
一方、本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.48%高の3030.25ポイントで取引を終了した。ゼネコン株が高い。ハイテク株、発電設備株、自動車株、素材株、エネルギー株、海運株、銀行株なども買われた。半面、不動産株は安い。公益株、医薬株、酒造株も売られた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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