カナモトは24年10月期2Q累計2桁増益、通期も2桁増益予想

2024年6月11日 11:11

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  カナモト<9678>(東証プライム)は6月7日の取引時間終了後に24年10月期第2四半期連結業績を発表した。2桁増益で着地した。建設機械レンタル需要が堅調に推移し、レンタル価格適正化など収益性向上に向けた施策なども寄与した。そして通期の2桁増益予想を据え置いた。レンタル用資産稼働率向上に向けた各種施策の強化も寄与して、先行投資による費用増を吸収する見込みだ。災害復旧・防減災・老朽化インフラ更新など国土強靭化関連工事で需要が堅調であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は第2四半期業績を好感する形で急伸し、1月の年初来高値に接近している。1倍割れの低PBRなども評価して上値を試す展開を期待したい。

■24年10月期2Q累計2桁増益、通期2桁増益予想据え置き

 24年10月期第2四半期累計(23年11月~24年4月)の連結業績は、売上高が前年同期比3.5%増の1006億81百万円、営業利益が16.2%増の61億88百万円、経常利益が17.6%増の64億56百万円、親会社株主帰属四半期純利益が23.9%増の36億23百万円だった。2桁増益で着地した。建設機械レンタル需要が堅調に推移し、レンタル価格適正化など収益性向上に向けた施策なども寄与した。

 建設関連事業は売上高が2.9%増の908億15百万円、営業利益(調整前)が20.9%増の54億50百万円だった。建機レンタル需要が堅調に推移した。中古建機販売(2.6%増収)についてはレンタル用資産の運用期間延長を進めつつ、適正な資産構成の維持に向けて売却を進めた。

 その他事業は売上高が9.4%増の98億66百万円、営業利益が16.0%減の4億73百万円だった。鉄鋼関連、情報関連、福祉関連とも概ね底堅く推移した。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が501億18百万円で営業利益が29億85百万円、第2四半期は売上高が505億63百万円で営業利益が32億03百万円だった。

 通期連結業績予想は据え置いて売上高が23年10月期比4.0%増の2053億円、営業利益が17.9%増の141億円、経常利益が14.5%増の143億円、親会社株主帰属当期純利益が23.5%増の83億円としている。配当予想は23年10月期と同額の75円(第2四半期末35円、期末40円)としている。予想配当性向は32.0%となる。

 建設機械レンタル需要が堅調に推移し、レンタル用資産稼働率向上に向けた各種施策の強化も寄与して、先行投資による費用増を吸収する見込みだ。第2四半期累計の進捗率は売上高49%、営業利益44%、経常利益45%、当期純利益44%で、季節特性などを考慮しても概ね順調な水準である。災害復旧・防減災・老朽化インフラ更新など国土強靭化関連工事で需要が堅調であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は急伸

 株価は第2四半期業績を好感する形で急伸し、1月の年初来高値に接近している。1倍割れの低PBRなども評価して上値を試す展開を期待したい。6月10日の終値は2989円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS232円52銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の75円で算出)は約2.5%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS3729円73銭で算出)は約0.8倍、そして時価総額は約1158億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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