ティムコは24年11月期2桁営業増益・大幅増配予想

2024年1月22日 16:29

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  ティムコ<7501>(東証スタンダード)は1月19日の取引時間終了後に23年11月期業績(非連結)を発表した。計画をやや下回ったものの、アウトドア事業の大幅伸長が牽引して増収・営業増益で着地した。24年11月期は増収・2桁営業増益予想としている。そして配当は記念配当を加えて大幅増配予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調を期待したい。株価は急伸してモミ合いから上放れの動きを強めている。1倍割れの低PBRが意識されているようだ。さらに24年11月期の大幅増配予想も評価して上値を試す展開を期待したい。

■23年11月期営業増益、24年11月期2桁営業増益・大幅増配予想

 23年11月期の業績(非連結)は売上高が22年11月期比3.4%増の34億03百万円、営業利益が2.7%増の1億16百万円、経常利益が1.0%減の1億18百万円、当期純利益が13.8%減の1億08百万円だった。配当は22年11月期と同額の12円(期末一括)とした。配当性向は27.3%となる。

 計画(売上高34億90百万円、営業利益1億49百万円、経常利益1億51百万円、当期純利益1億28百万円)をやや下回ったものの、アウトドア事業の大幅伸長が牽引して増収・営業増益で着地した。経常利益は営業外での為替差損益の悪化により減益、当期純利益は特別利益に投資有価証券売却益を計上したが法人税等の増加により減益だった。

 フィッシング事業は売上高が12.3%減の9億03百万円で営業利益(全社費用等調整前)が27.2%減の1億16百万円だった。コロナ禍におけるアクティビティとしての需要の反動減、価格改定に伴う買い控え、記録的な猛暑に伴う釣行回数減少などの影響により減収減益だった。

 アウトドア事業は売上高が10.7%増の24億79百万円で営業利益が48.4%増の1億85百万円だった。百貨店やショッピングセンターなど商業施設への客足が回復し、透湿防水素材(ゴアテックス)を使用した軽量ジャケットや、防虫素材(スコーロン)を使用した商品、フィッシングギアなどの販売が好調だった。利益面では増収効果に加えて、滞留商品の値引き販売の減少も寄与した。

 その他(主に不動産賃貸収入売上)は売上高が2.3%減の20百万円で、営業利益が修繕費の増加により31.2%減の9百万円だった。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が7億94百万円で営業利益が10百万円、第2四半期は売上高が10億20百万円で営業利益が1億15百万円、第3四半期は売上高が7億70百万円で営業利益が13百万円の損失、第4四半期は売上高が8億19百万円で営業利益が4百万円だった。

 24年11月期の業績(非連結)予想は、売上高が23年11月期比5.0%増の35億74百万円、営業利益が15.0%増の1億33百万円、経常利益が15.9%増の1億37百万円、当期純利益が23.3%減の83百万円としている。配当予想は第55期記念配当5円50銭を加えて、23年11月期比5円50銭増配の17円50銭(期末一括、普通配当12円+記念配当5円50銭)としている。予想配当性向は52.0%となる。

 事業別の重点取り組みとして、フィッシング事業では、キャンプ地など他のアウトドア・アクテビティとの融合により釣り人口の拡大を促すとともに、動画配信・SNSプロモーションを活用した販売促進を強化して収益力向上を図る。アウトドア事業では、自社アウトドア衣料ブランド「フォックスファイヤー」の認知度向上と顧客数の増加を目指し、商品開発力の強化、直営店舗の事業効率化、販売チャネルの見直しなどにより収益力向上を図る。さらに、フィッシング事業とアウトドア事業の相互の有機的連携を強化して、総合力の向上を推進する方針だ。

 24年11月期は増収・2桁営業増益予想としている。そして配当は記念配当を加えて大幅増配予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調を期待したい。

■株価はモミ合い上放れ

 株価は急伸してモミ合いから上放れの動きを強めている。1倍割れの低PBRが意識されているようだ。さらに24年11月期の大幅増配予想も評価して上値を試す展開を期待したい。1月19日の終値は817円、今期予想PER(会社予想のEPS33円67銭で算出)は約24倍、今期予想配当利回り(会社予想の17円50銭で算出)は約2.1%、前期実績PBR(前期実績のBPS1886円02銭で算出)は約0.4倍、そして時価総額は約27億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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