KDDI、世界で初めて1409次元の暗号を解読

2023年12月28日 16:05

印刷

記事提供元:スラド

 KDDI総合研究所は26日、暗号解読コンテスト「Challenges for code-based problems」で、Classic McElieceと呼ばれる次世代暗号の1409次元の暗号を解読し、これまでの世界記録を更新したそうだ。この1409次元の暗号は10の56乗(=100兆×100兆×100兆×100兆)通りの解の候補が存在する。このため、総当たりでは解読に1兆年以上かかるとされてきたが、KDDIは独自の解読アルゴリズムを用いて、2700万の解読処理を同時に実行できる並列コンピューティング環境を構築・活用することにより、29.6時間で解読に成功したとしている(KDDIASCII.jp)。

これにより、1409次元の暗号を解読するために必要な計算量が2の63乗であることを実証し、この次元を上回れば暗号の解読が困難という目安である暗号の強度を突き止めたとしている。この成果は、将来の量子コンピューターの台頭に備えた暗号の開発や標準化に向けた貴重な情報になるとしている。

 スラドのコメントを読む | セキュリティセクション | テクノロジー | セキュリティ | ニュース | 暗号

 関連ストーリー:
KDDIおよび九大の研究チーム、「世界で誰にも解読されていない」という暗号問題を初めて解読 2016年07月22日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事