今年はふたご座流星群観望に絶好の条件 極大は12月15日4時頃

2023年12月3日 16:42

印刷

2023年12月15日午前1時ごろの東京の星空 (c) 国立天文台

2023年12月15日午前1時ごろの東京の星空 (c) 国立天文台[写真拡大]

 毎年師走の夜空を彩るふたご座流星群が、今年もやってくる。この流星群は3大流星群の中でも最も活動が活発で、天文マニアでなくとも容易に流れ星を見ることができる唯一の存在だ。

【こちらも】オリオン座大星雲で数百もの浮遊惑星を発見 欧州宇宙機関

 国立天文台によれば、2023年のふたご座流星群は、12月15日の早朝4時頃に活動のピークを迎える。12月13日が新月で月明かりの影響もないため、極大時刻に近い12月14日夜から15日明け方にかけては、絶好の観望条件が整う。

 ふたご座流星群は明るい流星が多いため、満月でも流星が全く見られないというようなことは起こらないが、月明かりが皆無であれば、より暗い流星も容易に見ることができる。単位時間あたりに見られる流星の数は、例年よりも圧倒的に多くなることだろう。

 流星の放射点はふたご座だが、ふたご座を取り巻くより広範囲の空を肉眼で眺めるのが、よりたくさんの流星に巡り合うための良策だ。星になじみのない人にとってふたご座を見つけることが難しいかもしれないので、より一般的に知られている冬の大三角か、オリオン座を目印にするとよいだろう。

 冬の大三角を目印にする場合、ふたご座は冬の大三角で一番明るいシリウスに対して、大三角の底辺を挟んで反対側に見える。オリオン座を目印にする場合、オリオンの左肩の赤い星ベテルギウスの左上側にふたご座は位置している。

 気になる出現数だが、国立天文台によれば空の暗い場所で観察した場合、14日21時頃には1時間あたりの流星数が30個を超える。放射点が高い空に達する15日0時から3時頃にはさらに多くなり、暗い空で見える流星数は、1時間あたり70個に達する可能性があると予想されており、ここ数年では最も多い。

 12月13日の夜から15日の早朝にかけては、天気さえよければ都会であっても流星に巡り合える可能性が高い。とは言え、流星が流れる時間は一瞬だ。しかも双眼鏡も天体望遠鏡も役に立たず、自分の肉眼が一番の頼りだ。今から晴天になることを祈りつつ、一瞬のうちに願い事を唱える訓練をしておこう。(記事:cedar3・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事