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マクニカ、高齢者のフレイル予防事業で福岡市と協定
フレイル予防のパッケージ(画像: マクニカの発表資料より)[写真拡大]
マクニカ(神奈川県横浜市)は19日、福岡市と介護予防分野に関して協定を締結したと発表した。同社の展開するサービス「メークアップ」を用いて、高齢者を対象にフレイル予防事業を共同で行う。
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フレイルとは、生活習慣や加齢、病気などの影響で身体機能や認知機能が低下し、生活に支障をきたしやすくなった状態のこと。「メークアップ」は、「啓発」「測定」「運動」を行うフレイル予防ソリューション。福岡市と官民連携で、フレイルチェックや運動教室の運営、成果検証などを行っていく。
10月21日には、アラウンド還暦世代を対象にセカンドライフの過ごし方を考えるイベントを開催。フレイルチェックやフレイル体力測定も実施した。また12月からは、地域の健康づくり拠点でもフレイルチェックやフレイル体力測定を3カ月間行い、効果検証を行う。
2024年1月からは、チェックや体力測定に加えて、遠隔での運動指導も順次開始。3カ月後に効果測定を行うなどする。
福岡市は人生100年時代に持続可能な社会をつくる「福岡100」というプロジェクトを実施している。だが、コロナ禍の影で長期にわたって高齢者の行動が制限されたことから、フレイルが拡大しているのではないかと懸念している。
またフレイル予防の取り組みを継続的に進めるには、啓発や高齢者のモチベーションを維持するための工夫が不可欠。こうしたことから、マクニカと協定を結びフレイル予防を進めることにした。
「フレイル」は1980年代にアメリカの老年医学の分野で提唱されていた概念。日本では「虚弱」や「老衰」などと訳していたが、2014年に日本老年医学会が「フレイル」を日本語訳として正式に提唱。そこから注目を浴びるようになり認知が高まった。2020年には、厚生労働省が「フレイル対策の推進に関する基本方針」を策定しており、対策や研究が進んでいる。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る)
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