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コーヒー豆かすを3Dプリント素材として用いる研究
headless 曰く、 コーヒーを抽出した後のコーヒー豆かす (Spent Coffee Ground: SCG) を 3D プリント素材として用いる研究の成果をコロラド大学ボルダー校などの研究グループが発表している(CU Boulder Today の記事、論文アブストラクト、Ars Technica の記事、動画)。
研究で用いられたコーヒー豆はエスプレッソマシン用に細かく挽かれたもので、乾かした SCG 50g にカルボキシメチルセルロース 8g とキサンタンガム 1.2g、水 100g を加えて 3D プリント素材とする。ただし、このままでは普通の 3D プリンターで使用できないため、注射器にオープンソースのシリンジポンプを組み合わせて 3D プリンターを改造している。
SCG 素材による出力物は乾燥に 2 日ほど要し、水分が抜けて縮むことを考慮した設計が必要だ。SCG 素材の伸張強度は PLA 素材の 1.4% 程度しかなく、無筋コンクリートに近いという。出力物を水につけても容易に溶けてしまうことはないが、土に埋めれば容易に堆肥化できる。不要になった出力物はブレンダーで粉砕すれば再び SCG 素材として用いることが可能だ。活性炭の粉末を混ぜることで導電性の出力物も得られる。
研究者は SCG 素材の 3D プリントが広く行われるようになるとは考えていないが、今回のプロジェクトはいつの日かプラスチックを置き換える持続可能な 3D プリント素材を発見するための一歩と考えているとのことだ。
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