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18日の香港市場概況:ハンセン2.1%安で6日続落、テック指数は3.6%下落
*18:00JST 18日の香港市場概況:ハンセン2.1%安で6日続落、テック指数は3.6%下落
18日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比375.78ポイント(2.05%)安の17950.85ポイントと6日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が145.34ポイント(2.31%)安の6146.99ポイントと反落した。ハンセン指数は心理的節目の18000ポイントを割り込み、昨年11月28日以来の安値水準に落ち込んだ。売買代金は1063億8590万香港ドルとなっている(17日は1129億2370万香港ドル)。
投資家心理が悪化する流れ。米金利の上昇が嫌気されたほか、中国の景気懸念が売り材料視されている。米利上げ長期化の見方が強まる中、昨夜の米債券市場では10年国債利回りの上昇が続き、一時、昨年10月以来の高水準を付けた。中国では、不動産市場の低迷や消費活動の停滞が鮮明化。複数の証券ブローカーが同国経済の先行きに慎重な見方を強めている。ただ、中国経済対策の期待感が続く中で、指数は下げ渋る場面もみられた。中央銀行の中国人民銀行は17日、第2四半期(4〜6月)の「貨幣政策執行報告」を発表。マクロ経済政策の調整を強化し、潤沢な流動性と人民元相場の安定を維持する方針を示した。(亜州リサーチ編集部)
「ニューエコノミー」銘柄に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は3.6%安と他の指数をアンダーパフォームした。個別では、オンライン医療の京東健康(6618/HK)が13.0%安、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が10.3%安と下げが目立っている。京東健康は16日引け後、34%増収、利益7倍の中間決算を発表。一部のアナリストは、売上高が予想に届いていないと指摘した。これを嫌気する売りが続いている(17日は6.4%安)。また、医療サービス関連には、医薬品業界を対象とした「反腐敗」キャンペーンが広がるとの不安もくすぶる状況だ。
自動車セクターも安い。小鵬汽車(9868/HK)が6.6%、蔚来集団(9866/HK)が5.5%、理想汽車(2015/HK)が5.2%、比亜迪(1211/HK)が3.8%ずつ下落した。ほか、恒大集団(3333/HK)の傘下企業で、電気自動車(EV)メーカーの中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が16.0%安。親会社の資金繰り不安が響いている。「流動性危機に直面する不動産デベロッパー大手の中国恒大集団は17日、米連邦破産法15条の適用をニューヨーク連邦破産裁判所に申請した」と複数のメディアが報じた(恒大集団株は売買停止中)。
医薬品セクターも急落。四環医薬HD集団(460/HK)が5.9%安、緑葉製薬集団(2186/HK)が4.5%安、翰森製薬集団(3692/HK)が4.2%安、中国生物製薬(1177/HK)が3.5%安で取引を終えた。
スポーツ用品など消費セクターもさえない。李寧(2331/HK)が4.0%安、特歩国際(1368/HK)が3.0%安、安踏体育用品(2020/HK)と361度国際(1361/HK)がそろって2.5%安で引けた。そのほか、ベビー用品の好孩子国際HD(1086/HK)が5.4%安と値を下げている。
一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.00%安の3131.95ポイントで取引を終了した。消費関連株が安い。医薬品株、ハイテク株、不動産株、素材株、インフラ関連株なども売られている。半面、銀行・保険株は買われた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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