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21日の中国本土市場概況:上海総合0.1%安で続落、ハイテク株に売り
*16:47JST 21日の中国本土市場概況:上海総合0.1%安で続落、ハイテク株に売り
21日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比1.78ポイント(0.06%)安の3167.75ポイントと小幅ながら続落した。
前日の軟調地合いを継ぐ流れ。中国景気持ち直し遅れの警戒感が引き続き、投資家心理の重しとなっている。足もとでは関係部門が景気支援策を相次ぎ発表しているものの、「経済活動の押し上げには力不足」との声も一部から聞かれた。早ければ来週にも開催される中央政治局会議では、下半期の政策方針が決定される見通し。財政・金融政策を見極めたいとするスタンスが強まっている。もっとも、下値は限定的。人民元安進行の警戒感が薄れる中、指数はプラス圏で推移する場面もみられた。中央銀行の中国人民銀行は21日、人民元レートの対米ドル基準値を前日に続き元高方向へと設定。外国為替市場では、人民元高・米ドル安が進んでいる。中国の金融当局は、過度な「元安」を容認しないとの見方も続いた。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、ハイテクの下げが目立つ。携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)世界最大手の聞泰科技(600745/SH)が3.4%安、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が2.5%安、半導体モジュール生産の嘉興斯達半導体(603290/SH)が1.9%安、電子部品メーカー大手の環旭電子(601231/SH)と業務ソフト開発大手の用友網絡科技(600588/SH)がそろって1.5%安、LED基板・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)が1.1%安で引けた。
ゼネコンや鉄道整備などインフラ関連もさえない。中国建築(601668/SH)が2.0%、中国交通建設(601800/SH)が0.8%、中鉄高新工業(600528/SH)が1.8%ずつ下落した。公益株、自動車株、エネルギー株、軍事関連株、銀行・保険株なども売られている。中国建築については、山東省で建設中の莱栄高速鉄道を巡り、一部区間の手抜き工事疑惑が報じられたこともネガティブ。工事には同社グループが参画した。
半面、酒造・食品株はしっかり。四川水井坊(600779/SH)が3.3%、貴州茅台酒(600519/SH)が2.7%、重慶ビール(600132/SH)が2.0%、仏山市海天調味食品(603288/SH)が1.5%、内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が0.9%ずつ上昇した。不動産株、医薬品株、空運株も買われた。
一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.93ポイント(0.35%)高の268.79ポイント、深センB株指数が5.17ポイント(0.44%)高の1185.40ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《CS》
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