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【編集長の視点】あすか製薬は3Q高利益進捗業績見直しに少子化対策関連株人気がオン
【日本インタビュ新聞・株式投資情報編集長=浅妻昭治】
あすか製薬ホールディングス<4886>(東証プライム)は、前日10日に8円高の1186円と小幅続伸して引け、25日移動平均線を出没する三角保ち合いに煮詰まり感を強めた。今年2月6日に発表した今2023年第3四半期(2022年4月~12月期、3Q)業績が、増収増益で着地し昨年11月に上方修正した今3月期通期予想業績に対して高利益進捗率を示したことを手掛かりに割安株買いが増勢となった。同社の月経困難症治療剤が、不妊治療効能・効果を追加承認されたことも、岸田政権が進めている少子化対策の一翼を担うとして関連株買いが続いている。
■昨年6月発売の「ドロエチ」が新規寄与するなど産婦人科治療剤が好調推移
同社の今期3Q業績は、売り上げ472億5900万円(前年同期比7.0%増)、営業利益50億4100万円(同7.8%増)、経常利益52億4600万円(同9.5%増)、純利益41億8300万円(同2.5%増)となり、今3月期通期予想業績に対する利益進捗率は、96%~99%と目安の75%を大きく上回った。医薬品事業では、産婦人科領域の子宮筋腫・子宮内膜症治療剤「レルミナ」の売り上げが69億9500万円(同22.4%増)、月経困難症治療剤「フリウェル」も27億1800万円(同2.8%増)と伸び、昨年6月に新発売した月経困難症治療剤「ドロエチ」も25億3800万円と新規寄与したことなどから同事業の売り上げが419億1600万円(同5.6%増)、セグメント利益が54億1800万円(同10.9%増)となったことなどが要因となった。
今3月期通期業績は、昨年11月の上方修正値を据え置き売り上げ600億円(前期比6.0%増)、営業利益52億円(同8.4%増)、経常利益53億円(同8.6%増)、純利益42億円(同2.1%減)と見込んでいる。純利益は、前期に計上した固定資産売却益95億2500万円が一巡することから減益となるが、実質は増益となる。なお「フリウェル」は、昨年12月28日に不妊治療の効能・効果が追加承認され追加保険適用された。
■25日線出没の三角保ち合いを上放れPER7倍、PBR0.6倍の修正に再発進
株価は、期初の今期業績の減益転換予想で958円と下値を探り、「ドロエチ」発売で1000円大台を回復し、今期業績の上方修正に「フリウェル」の不妊治療効能・効果追加承認が続いて1311円まで買い進まれたが、金融システム不安ショックの波及で1104円まで調整し、3Q好決算の見直しに少子化対策関連株人気がオンして売られ過ぎとして底上げ、25日移動平均線を出没する三角保ち合いを続けてきた。PERは7.9倍、PBR0.68倍となお割安であり、保ち合いを上放れまず昨年12月の直近高値1311円へキャッチアップしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞・株式投資情報編集長=浅妻昭治)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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