CFCL 23-24年秋冬コレクション - ニット技術にエレガンスを溶け込ませて

2023年3月8日 16:17

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記事提供元:ファッションプレス

 CFCL(シーエフシーエル)の2023-24年秋冬コレクションが、パリのパレ・ ド・トーキョーにて発表された。テーマは「Knit-ware Function」。

■最新技術が生む、クラシカルなニットウェア

 3Dコンピューター・ニッティングを駆使し、立体的な造形のニットウェアを展開するCFCL。歴史的にもカジュアルなアイテムとして愛されてきたニットを、シームレスかつエレガントにアップデートすることで、日常着とオケージョンウェアの境界を曖昧に表現してきた。

今季は、パリのパレ・ ド・トーキョーを舞台に、ブランド初のフィジカルショーを開催。クラシカルなデザインと機能性を両立させた、新感覚のニットウェアがお披露目された。

■“数理モデル”を引用した構築シルエット

 シーズンテーマの「Knit-ware Function」にもある通り、CFCLの独特な立体フォルムを形作るのは、コンピュータープログラミングに入力する数理的な関数(=Function)だ。そしてその関数は、社会や自然の背景にある数理モデルを引用したものである。

 たとえば、強いストレッチ加工を施した極太糸を渦巻き状に編み立てた「COLIMAÇON」は、カタツムリの殻やギリシャのイオニア式柱頭、高速道路のインターチェンジに採用されている“クロソイド曲線”から着想を得たシリーズ。筒状に出力した袖と身頃を組み合わせることで、肩から腕まわりの丸みを表現。ローゲージニットとは一線を画す、構築的なシルエットを作り上げている。

■揺らぐ曲線を纏って

 ギリシャの柱をイメージした「FRUTED LUCENT」シリーズにも注目だ。ブラックのロングドレスに見られる、波のように揺らめくユニークな曲線は、ストレッチ性の異なる2種類のリブを交互に編むことで生み出されたもの。袖にはシアー素材のバルーンスリーブを組み合わせることで、エレガントな抜け感と官能性を演出している。

■フェイクファー×グリッターで煌びやかに

 また、“壺”のような丸みが特徴のアイコンシリーズ「POTTERY」のトップスやスカートは、グリッター加工を施したフェイクファー糸で秋冬仕様にアップデート。“ふわふわ×キラキラ”素材のアクセントで、艶麗な雰囲気を醸し出した。

■ヴィヴィッドな締め色

 カラーは、クラシックなブラックやグレーを中心に深いブルーを加え、随所にイエローやピンク、レッドといったヴィヴィッドな色彩を採用。均一でシンプルな色調が、計算的なニットのシルエットを一層引き立てている。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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