加賀電子グループ、『しずてつジャストライン』(静岡県)に大型EVバスを共同納入

2023年2月16日 18:15

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■国内初、CO2排出完全ゼロの大型路線EVバスとして運行開始

 加賀電子<8154>(東証プライム)の連結子会社、株式会社エクセルは、このほど、EV(電気自動車)バスの輸出入・販売を行うアルファバスジャパン株式会社(本社:加賀電子本社ビル9F)と共同で、しずてつジャストライン株式会社(本社:静岡県静岡市)に中国ALFAバス社製のEVバスを納入、静岡県内では初となる大型EV路線バスとして、2023年2月13日より静岡市内の路線で運行が始まった。

■水力発電の「静岡Greenでんき」使用、CO2排出を完全ゼロに

 ALFAバス社製のEVバスは、日本のワンマンバス構造要件に適合しており、利用者の要求に対応した完全日本仕様のEVバスを提供している。また、ノンステップバス認定にも対応しており、最新のワンマン機器の搭載が可能となっている。動力系においては、信頼性の高い日本製バッテリーを採用しており、次世代高出力充電規格であるCHAdeMO2.0にも準拠している。併せて、モーターによるスムーズな加減速と静寂な走りは、乗客に快適な車内空間を提供し、運転手の作業負荷担も軽減している。

 ALFAバス社製EVバスは、バッテリーからの電気で走行するため排気ガスが出ず、CO2排出量をゼロにすることが可能となるなど環境性能に優れている。通常、充電に使用する電気は、火力発電由来の電気もあることからCO2排出量は凡そ70%程度の削減に留まるが、今回導入されたEVバスは、中部電力ミライズ株式会社が提供する水力発電由来の「静岡Greenでんき」を使用することでCO2排出量の完全ゼロを達成し、EVバス導入のメリットを最大限実現した。CO2排出量の完全ゼロ達成は、大型EV路線バスとしては国内初となる。

 また、搭載されたバッテリーは非常用電源としても使えるため、バス後部に外側から使えるACコンセントを設置することで、災害発生時の避難所などで防災ステーションとしての役割も果たす。

「静岡Greenでんき」は、県内に立地する大井川・天竜川・富士川・安倍川の各水系にある水力発電所の再生可能エネルギー由来の環境価値を活用した静岡県産のCO2排出量ゼロの電気である。

■ALFAのEVバスはすでに日光自然博物館、山梨交通などで走行中

 ALFAバス社製EVバスは、すでに四国電力<9507>(東証プライム)と三菱電機<6503>(東証プライム)などが共同で実施する実証用に採用されているほか、日光自然博物館、山梨交通などにも採用されて走行中だ。

<四国電力・三菱電機>

 四国電力株式会社、株式会社四国総合研究所、ならびに三菱電機株式会社の3社共同で実施するEVの充放電制御に係る技術実証用に採用された。車載電池の余力を用いた仮想発電所(VPP)としての活用など、多様な価値の創出が期待されている。とりわけ大型商用車であるEVバスは、車載電池容量が通常のEV乗用車の5~7倍と大きいことから、VPPリソースとして有望視されている。

 本実証試験では、EV充放電遠隔制御システムを構築のうえ、四国電力坂出発電所において従業員通勤用に配備した当該EVバスや、四国総合研究所に配備するEV乗用車等、様々な地点における複数台のEVを組み合わせた充放電遠隔制御機能を評価するとともに、実際の運用条件下におけるEV車載電池の有効活用に向けた検証を、2020年12月より行っている。

 仮想発電所(VPP)は複数の小規模な発電設備や蓄電設備をまとめて制御し、大規模な発電所と同等の機能を提供するもの。

<栃木県立日光自然博物館>

 奥日光の豊かな自然を守るため、環境に配慮した低公害バスとして採用された。これまで運行していたハイブリッドバスに代わって、新たにEVバス『しらかば号』として、奥日光・戦場カ原の赤沼車庫から中禅寺湖の千手カ浜まで9.5kmの路線を2021年4月24日より運行している。

<山梨交通>

 従来のディーゼルエンジンの同型バスに比べて、1カ月の走行で2トン以上の二酸化炭素を削減するなど、ゼロ・エミッション(排出ガスゼロ)に大きく貢献する環境配慮面に加え、災害時の非常電源としても活用できることから、甲府市など山梨県内の路線バスとして採用された。2021年10月20日より運行している。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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