協立情報通信は23年3月期通期実質増益予想据え置き

2023年2月9日 10:11

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  協立情報通信<3670>(東証スタンダード)は、2月8日の取引時間終了後に23年3月期第3四半期累計(22年4月~12月)連結業績を発表した。決算期変更で13カ月決算だった22年3月期第3四半期累計(21年3月~11月)と対象期間が異なるため増減率は非記載だが、ソリューション事業とモバイル事業の融合による法人向けサービス強化などを推進して概ね順調のようだ。そして通期の実質増益予想を据え置いている。DX関連や5G関連の本格化も背景として収益拡大を期待したい。株価は安値圏でモミ合う形だが22年10月の安値を割り込むことなく推移して底固め完了感を強めている。高配当利回りも評価して出直りを期待したい。

■23年3月期通期実質増益予想据え置き

 23年3月期第3四半期累計(22年4月~12月)の連結業績は、売上高が35億円、営業利益が85百万円、経常利益が92百万円、親会社株主帰属四半期純利益が58百万円だった。

 決算期変更で13カ月決算だった22年3月期第3四半期累計(21年3月~11月)と対象期間が異なるため増減率は非記載だが、ソリューション事業とモバイル事業の融合による法人向けサービス強化などを推進して概ね順調のようだ。なお21年3月~11月は売上高が35億54百万円、営業利益が97百万円、経常利益が1億02百万円、親会社株主帰属四半期純利益が59百万円だった。

 なお会計基準変更(収益認識基準適用など)の影響額として、従来方法に比べて売上高が1億55百万円減少、売上原価が1億71百万円減少、販管費が11百万円減少、営業利益、経常利益および税金等調整前四半期純利益がそれぞれ27百万円増加している。

 ソリューション事業は売上高が11億10百万円、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が2億55百万円だった。21年3月~11月は売上高が15億09百万円、利益が3億64百万円だった。BCP対策強化の一環としてのコミュニケーションツールの提案、DX化を推進するための経営情報ソリューションフェアやインボイス制度対策セミナーなどイベントによる需要開拓を強化した。

 モバイル事業は売上高が23億90百万円、利益が1億45百万円だった。21年3月~11月は売上高が20億45百万円、利益が65百万円だった。店舗事業ではスタッフの提案力強化、スマホ教室の充実、出張販売、商業施設におけるドコモショップサテライトの開設などにより、顧客満足度の向上に向けたサービス強化を推進した。法人サービス事業では、テレワーク関連モバイル機器案件の営業強化、法人顧客開拓に向けた店舗法人専用窓口との連携強化などを推進した。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が11億55百万円で営業利益が33百万円、第2四半期は売上高が11億13百万円で営業利益が40百万円、第3四半期は売上高が12億32百万円で営業利益が12百万円だった。

 通期の連結業績予想(12カ月決算、22年3月期が13カ月決算のため前期比増減率は非記載)は据え置いて、売上高が52億円、営業利益が2億20百万円、経常利益が2億30百万円、親会社株主帰属当期純利益が1億40百万円としている。なお会計基準変更で売上高の下押し要因となるが、利益への影響は軽微としている。

 13カ月決算の22年3月期実績は、売上高が53億44百万円、営業利益が1億85百万円、経常利益が1億92百万円、親会社株主帰属当期純利益が1億15百万円だったため、23年3月期は実質増益予想となる。配当予想は22年3月期と同額の55円(期末一括)としている。

 中期経営計画では目標値に、25年3月期売上高65億円、営業利益4億20百万円、当期純利益2億80百万円、純資産23億円、EPS232円、BPS1909円を掲げている。DX関連や5G関連の本格化も背景として収益拡大を期待したい。

■株価は底固め完了

 株価は安値圏でモミ合う形だが22年10月の安値を割り込むことなく推移して底固め完了感を強めている。高配当利回りも評価して出直りを期待したい。2月8日の終値は1526円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS116円94銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の55円で算出)は約3.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1517円20銭で算出)は約1.0倍、そして時価総額は約18億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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