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【銘柄診断】イノベーションは2Q決算発表を先取り通期純益過去最高を買い直して反発
イノベーション<3970>(東証グロース)は、前日16日に7円高の1812円と3営業日ぶりに反発して引け、昨年12月26日に売られた昨年来安値1665円からの底上げ幅を拡大した。同社株は、昨年11月9日に発表した今2023年3月期第2四半期(2022年4月~9月期、2Q)累計業績が、減益着地となったことで昨年来安値1665円へ調整したが、この減益要因は一時的な費用発生によるもので、3月期通期純利益の連続過去最高更新予想に変更はなく、今年2月9日に発表予定の今期第3四半期(2022年4月~12月期、3Q)決算でこれが再確認できると先取りして下げ過ぎ修正買いが再燃した。テクニカル的にも5日移動平均線が、25日移動平均線を上抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆しておりフォローの材料視されている。
■VCフアンドの一時的費用を好調なオンラインメディア事業がカバー
同社の今3月期2Q累計業績は、売り上げ24億700万円(前年同期比22.7%増)、営業利益2億7600万円(同8.2%減)、経常利益2億7700万円(同7.7%減)、純利益1億3800万円(同6.5%減)と増収減益で着地した。オンラインメディア事業では、主力の「ITトレンド」の来訪者が延べ1054万5369人(同22.0%増)、掲載製品数が3343製品(同60.3%増)と続伸して資料請求数が増加し、売り上げが17億7685万円(同29.3%増)、セグメント利益が6億6804万円(同38.9%増)、ITソリューション事業も、主力製品の「List Finder」のアカウント数が493件(同8.4%増)となり、売り上げが2億4032万円(同1.3%増)、セグメント利益が5954万円(同36.2%増)と好調に推移したが、今期第1四半期にスタートしたVCファンド事業に一時的な立ち上げ費用が発生し、人員増強による人件費、採用費負担が重なったことなどが要因となった。
このため今期通期業績は、期初予想に変更はなく売り上げ55億5000万円(前期比26.7%増)、営業利益8億3000万円(同6.7%増)、経常利益8億3000万円(同5.8%増)、純利益4億7500万円(同52.7%増)と見込み、純利益は、連続して過去最高を更新する。3Q決算発表時には、この連続過去最高更新を確認することになる。なお今期配当は、年間39円(前期実績38円)への増配を予定している。
■ミニGCがPER9倍の割安修正を支援しまず2000円大台回復
株価は、ロシアのウクライナへの軍事侵攻による世界同時株安でつけた1831円安値から下げ過ぎ修正や期末配当の権利取りで2420円へリバウンドし、再調整した配当権利落ち安値1841円から今期業績の連続過去最高・増配予想で昨年8月に2816円まで上値を伸ばしたものの、今期2Qの減益着地を嫌い、さらに昨年12月の東証グロース市場の新規株式公開(IPO)ラッシュも重なり、左肩下がりとなって25日線に上値を抑えられ1665円まで大きく売られた。同安値からは、PER8倍台は売られ過ぎとして200円幅の底上げに転じ、ミニGCを示現して上昇トレンド転換を示唆した。足元のPERは9.2倍となお割安であり、まず昨年12月5日以来の2000円大台を回復し、さらに昨年8月高値2816円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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