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4日の中国本土市場概況:上海総合0.2%高で3日続伸、不動産株に買い
*17:11JST 4日の中国本土市場概況:上海総合0.2%高で3日続伸、不動産株に買い
4日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比7.00ポイント(0.22%)高の3123.52ポイントと小幅ながら3日続伸した。約3週ぶりの高値水準を回復している。
中国リオープン(経済再開)の進展が好感される流れ。香港と中国本土に往来再開について、4日にも詳細が発表されると伝わった。新型コロナウイルスを巡っては、防疫措置の緩和以降、感染者が爆発的に増加したものの、コロナ拡大はピークを打ったとの見方もある。当局の発表によれば、広州では発熱外来の患者数が昨年12月23日以降に減少。首都・北京を含む中国の大都市では、感染拡大ペースが鈍化し、人出が回復傾向を示している。専門家によると、北京や上海、重慶などでも感染拡大の波が収束に向かいつつあるという。ただ、上値は重い。前日までの急ピッチな上昇を受け、売り圧力が意識された。また、中国人民銀行(中央銀行)が前日に続き、レポ取引を通じ市場から資金を吸収したことも嫌気されている。指数は安く推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、不動産の上げが目立つ。新城控股集団(601155/SH)がストップ(10.0%)高、金地集団(600383/SH)が6.1%高、緑地HD(600606/SH)が5.0%高、保利地産(600048/SH)が3.9%高で引けた。業界支援の動きが期待されている。中国政府は「大き過ぎて潰せない」不動産デベロッパーへの流動性圧力を緩和するため、支援策を強化するもよう——などと伝わった。
エアラインやツアー業者、ホテルなど旅行関連株も物色される。中国南方航空(600029/SH)が3.6%高、中国国際航空(601111/SH)が2.0%高、中青旅HD(China CYTS Tours Holding:600138/SH)が2.3%高、西蔵旅遊(600749/SH)が2.2%高、金陵飯店(601007/SH)が2.0%高、北京首旅酒店(600258/SH)が1.2%高で取引を終えた。
金融株もしっかり。招商銀行(600036/SH)が2.8%、興業銀行(601166/SH)が1.7%、中国平安保険(601318/SH)が2.9%、中国人寿保険(601628/SH)が2.8%ずつ上昇した。医薬品株、メディア・娯楽株、インフラ建設株なども買われている。
半面、ハイテク株はさえない。電子部品メーカー大手の環旭電子(601231/SH)が6.2%安、薄膜コンデンサ中国最大手の廈門法拉電子(600563/SH)が4.3%安、光ファイバー・ケーブルメーカーの江蘇亨通光電(600487/SH)が1.7%安と値を下げた。
石炭株も安い。中国中煤能源(601898/SH)が4.0%、エン鉱能源(600188/SH)が3.7%、陝西煤業(601225/SH)が2.2%ずつ下落した。公益株、素材株、食品・酒造株、自動車株も売られている。
一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.91ポイント(0.32%)安の283.73ポイント、深センB株指数が5.17ポイント(0.45%)高の1165.85ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《FA》
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