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地球に脅威を与える暗い天体を発見へ NASAが観測網開発に着手
現在、世界は核戦争がいつ起こってもおかしくない状況にさらされている。だが、同様に人類に滅亡の危機をもたらす可能性のある存在として、小惑星衝突がある。現実に恐竜たちは小惑星衝突によって滅亡の憂き目にあった。残念ながら人類はこの脅威に対して、万全な体制を持っているとは言いきれない状況にあるのだ。
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そんななかで最近NASAジェット推進研究所はNEOサーベイヤーミッションへの着手を公表した。NEOとはNear Earth Objectsの略で地球近傍天体を指すが、これらはいつか地球に飛来して衝突するかもしれない可能性を持つため、人類にとっては脅威に他ならない。NEOサーベイヤーはこのような脅威となる天体を見つけ出すための人工衛星で、2028年の稼働を目指して開発がスタートしたのだ。
NASAは地球の軌道から4,800万km以内にある140mを超える天体の90%を発見し、特性を明らかにすることを目標としているが、これを実現するためには太陽光に照らされて光を発する天体だけでなく、光らない天体の観測網を整備する必要がある。そこで、NEOサーベイヤーを地球と太陽の間のL1ラグランジュ点と呼ばれる重力安定領域に飛ばし、長期間滞在させ、太陽系を50cmの宇宙望遠鏡によって赤外線波長 (人間の目には見えない光) でくまなく探査する体制の実現を目指す。
赤外線波長は地球の大気によってほとんど遮断されるため、大規模な地上観測所では光を発することなく、熱エネルギーのみを発している地球近傍天体を見逃す可能性がある。NEOサーベイヤーはこの問題を解消し、可視光で観測できない暗い天体をくまなく探査できる画期的なシステムだ。
先に示したように現時点で地上からの観測網を駆使しても、暗い小惑星を見つけ出すことは不可能なため、可視光で捉えることのできない天体で地球に衝突する可能性のあるものがどのくらいあるのか人類は情報をまだ持ち合わせていない。2028年以降ようやく人類はこれらの脅威に対して、万全の体制で対処できる観測網を手にするわけだ。(記事:cedar3・記事一覧を見る)
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